問題46
面接場面におけるコミュニケーション技術について,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・5
面接技術の基本を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 「どのようなことでお困りですか」は自由に答えられる問いかけであり、です。「はい・いいえ」や短い言葉で答える形の質問がです。
- 「なぜ」で始まる質問は、責められていると受け取られたり、うまく説明できずに戸惑わせたりすることがあります。「どのようなときに」「何がきっかけで」といった聞き方に置き換える工夫が求められます。
- 面接を始めるときに終了時間を確認しておくと、は話す量の見当をつけられ、援助者も限られた時間の中で焦点を定めやすくなります。
また、観察には表情、視線、姿勢、声の調子といった的メッセージを捉えることが含まれます。とは、相手の立場に身を置いて、その人ならどう感じるだろうかと想像し、感じ取ろうとすることです。したがって2・3・5が、より適切です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。「どのようなことでお困りですか」は、クライエントが自由に答えられるオープンクエスチョンです。クローズドクエスチョンは「はい・いいえ」や短い言葉で答えられる形の質問で、事実を確かめたいときに使います。
- 〇適切です(正答)。「なぜ」で始まる質問は、理由を問い詰められている、責められていると受け取られやすく、クライエントを戸惑わせることがあります。「どのようなときに」「何がきっかけで」といった聞き方に置き換えると、responsibility を問う響きが薄れ、話しやすくなります。
- 〇適切です(正答)。面接を開始する際に終了時間を確認しておくことは望ましい配慮です。クライエントは話す量の見当をつけられますし、援助者も限られた時間の中で焦点を定めやすくなります。急に打ち切られたと感じさせないためにも有効です。
- ✕不適切です。観察には非言語的メッセージを捉えることが含まれます。表情、視線、姿勢、身振り、声の調子や大きさ、間の取り方などは、言葉以上に多くを伝えます。言葉と表情が食い違っているときこそ、大切な情報が隠れています。
- 〇適切です(正答)。共感とは、クライエントの立場に身を置いて、その人ならどのような気持ちになるだろうかと想像し、感じ取ろうとすることです。自分も同じ気持ちになってしまう同情とは異なり、援助者としての立ち位置を保ちながら理解しようとする姿勢を指します。
問題47
ソーシャルワークに関する次の記述のうち,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・3・5
の目的と方法を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- ソーシャルワークは、人権と社会正義を土台に、社会的包摂(誰も排除されない社会)の実現を目指す実践です。個人を支えることと、社会を変えていくことの両方を含みます。
- では、本人の心身の状況だけでなく、家族関係、経済状況、住まい、地域のなど、多岐にわたる情報を集めます。人と環境の接点に働きかけるのがソーシャルワークだからです。
- とは、関連機関や他の領域の専門家に相談し、援助者が専門的な助言や示唆を受けることです。コンサルテーションでは対等な専門職間の相談関係を基本とし、課題解決に助言を活用します。援助者の教育や実践の振り返りを組織的・継続的に支えるとは、関係性や主な目的に違いがあります。
また、チームアプローチでは各専門職の役割を明確にすることが必要です。アセスメントシートは順番どおりに聞くための台本ではなく、話の流れに沿って聞き取り、抜けがないかを確かめるための道具です。したがって1・3・5が、より適切です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。ソーシャルワークは、人権と社会正義を土台に据え、生活課題を抱えた人々が孤立せずつながりを実感できる社会への変革と、社会的包摂の実現を目指す実践です。個人への支援と社会への働きかけの両方を含む点が特徴です。
- ✕不適切です。チームアプローチでは、それぞれの専門職の役割を明確にすることが必要です。役割が曖昧なままでは、誰も手をつけない部分が生じたり、逆に重複して非効率になったりします。役割を明らかにしたうえで、その境目をつなぐのがチームの働きです。
- 〇適切です(正答)。アセスメントでは、本人の心身の状況に加えて、家族関係、経済状況、住まいの環境、地域の社会資源など、多岐にわたる情報を集めます。人と環境の接点に働きかけるソーシャルワークでは、周りの状況を知ることが欠かせません。
- ✕不適切です。アセスメントシートは、聞くべき事柄を漏らさないための道具であって、順番どおりに読み上げるための台本ではありません。の語りの流れに沿って聞き取り、あとで抜けがないかを確かめるという使い方が適切です。順番に質問を並べると、尋問のようになってしまいます。
- 〇適切です(正答)。コンサルテーションとは、関連機関や関連領域の専門家との相談等により、援助者が専門的な助言や示唆を受けることです。専門家同士の対等な相談関係を基本とし、課題解決に助言を活用する点が特徴です。異なる職種から助言を受ける場合に限られるものではありません。
問題48
ソーシャルワークにおける相談援助者の基本姿勢として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
相談援助者の基本姿勢についての問題です。
ポイントは次の3つです。
- 年齢、性別、障害、国籍、信条などによって差別しないことは、の倫理の土台です。
- 判断能力が低下していても、を尊重する姿勢は変わりません。分かりやすく伝え、時間をかけて意思を確かめ、残された力を使って決められるように支えます。決められないと決めつけて代わりに決めるのではありません。
- が抱えている不安、ためらい、遠慮に注意を向けることは、本当の困りごとにたどり着くために欠かせません。人は最初から本題を話すとは限らないからです。
また、は原則として本人の同意なく第三者に提供できません。ただし、法令に基づく場合や、人の生命・身体・財産の保護に必要で本人の同意を得ることが困難な場合など、法律で定められた例外があります。この設問の近隣住民からの照会は例外には当たりません。支援計画では、期間を区切ったとを立てて、達成できたかどうかを評価できるようにします。したがって1・2・5が、より適切です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。クライエントに対していかなる差別もしないことは、ソーシャルワークの倫理綱領にも掲げられた基本姿勢です。年齢、性別、障害、疾病、国籍、信条、経済状況などによって、支援の質を変えてはなりません。
- 〇適切です(正答)。判断能力が低下しているクライエントであっても、自己決定を尊重する姿勢は変わりません。分かりやすい言葉で伝える、選択肢を絞って示す、時間をかけて確かめるといった工夫によって、本人が決められる部分を最大限に広げます。決められないと決めつけないことが出発点です。
- ✕不適切です。クライエントから得た個人情報を、本人の同意を得ずに近隣住民からの照会に応じて提供することはできません。は相談援助の土台であり、これが崩れれば信頼関係そのものが成り立ちません。地域の見守りを求める場合も、何をどこまで伝えるかについて本人の同意を得ることが前提です。
- ✕不適切です。支援計画では、短期目標と長期目標のように期間を設けて目標を立てます。期間を区切ることで、達成できたかどうかを評価でき、必要に応じて計画を見直せます。期間のない目標は、いつまでも達成されないままになりがちです。
- 〇適切です(正答)。クライエントが抱えている不安、ためらい、遠慮に注意を向けることは重要です。人は最初から本題を話すとは限らず、遠慮して本当の困りごとを言い出せないこともあります。表情や言いよどみに気づき、話しやすい間をつくることが援助者の役割です。
問題49
ソーシャルワークにおける地域援助について,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・4・5
(コミュニティワーク)についての問題です。
ポイントは次の3つです。
- 地域援助は、専門家だけで完結するものではありません。地域住民が自分たちの課題として関わり、力を発揮することを支えるのが地域援助です。
- 地域では、統計資料の分析だけでなく、福祉施設や関係機関への聞き取り調査、住民へのアンケート、地域を歩いて見て回る調査(地区踏査)など、さまざまな手法が用いられます。
- の構築は、地域の課題を把握し、既にある資源を掘り起こし、足りないものをつくり出していく過程です。地域資源の発掘はその一部です。
また、は自ら権利を主張することが難しい人に代わってその権利を守り獲得することであり、地域に出向いて潜在的なを発見することはです。したがって2・4・5が、より適切です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。地域援助は専門家だけで行うものではありません。地域住民が課題を自分たちのこととして捉え、主体的に関わっていくことを支えるのが地域援助の考え方です。住民の参加がなければ、専門職がいなくなった後に何も残りません。
- 〇適切です(正答)。地域アセスメントの手法には、福祉施設や関係機関への聞き取り調査が含まれます。統計資料の分析、住民へのアンケート、地域を歩いて見て回る地区踏査、関係者へのヒアリングなどを組み合わせて、地域の姿を立体的につかみます。
- ✕不適切です。地域に出向いて潜在的なニーズを発見することはアウトリーチです。アドボカシーとは、自ら権利を主張することが難しい人に代わって、その権利を守り、獲得していく働きかけを指します。用語が入れ替わっています。
- 〇適切です(正答)。地域包括ケアシステムを構築する過程には、地域資源の発掘が含まれます。地域の課題を把握し、既にある資源(住民の活動、商店、寺社、、企業など)を掘り起こし、足りないものをつくり出していく積み重ねが、システムづくりの実質です。
- 〇適切です(正答)。高齢者の孤立死を防ぐため、見守りネットワークを構築することは地域援助の重要な取組です。、自治会、新聞や配食の事業者、電気・ガスの検針員などが日常の中で異変に気づける関係をつくることが、実際の効果につながります。
問題50
介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
の基本方針と、の役割を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 訪問介護の基本方針は、利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう援助を行うことです。
- は、利用者が一人暮らしであるか、同居の家族等が障害や疾病等のためにできない場合に算定できます。この「等」には、障害や疾病がなくても、同居家族が高齢で家事が困難、仕事で不在がち、介護疲れといった事情が含まれ、一律に排除されるものではありません。
- サービス提供責任者の業務には、訪問介護計画の作成、利用者の状態や意向の定期的な把握、への技術指導のほか、への出席等により事業者と連携を図ることが位置づけられています。
また、訪問介護計画は利用回数にかかわらず作成します。サービス提供責任者には等の資格要件があります。したがって1・2・5が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定訪問介護の基本方針は、利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事の介護その他の生活全般にわたる援助を行うものとされています。
- 〇適切です(正答)。生活援助は、利用者が一人暮らしであるか、同居の家族等が障害や疾病その他やむを得ない事情によって家事を行うことが困難な場合に算定できます。障害や疾病がなくても、同居家族が高齢で家事が難しい、仕事で不在がち、介護疲れといった事情があれば対象になり得ます。同居家族がいるというだけで一律に認めない取扱いは適切ではないとされています。
- ✕不適切です。訪問介護計画は、訪問回数の多い少ないにかかわらず作成しなければなりません。サービス提供責任者が、の内容に沿って、利用者の状況を踏まえて作成し、本人に説明して同意を得たうえで交付します。
- ✕不適切です。サービス提供責任者には資格要件があります。介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者などであることが求められます。資格要件がないのは管理者のほうであり、両者を取り違えないようにします。
- 〇適切です(正答)。サービス提供責任者の業務には、サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業者等と連携を図ることが位置づけられています。訪問介護員から上がってきた利用者の変化を、へつなぐ役割も担います。
問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・4
の基本方針とを問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 通所介護の基本方針には、利用者の社会的孤立感の解消、心身の機能の維持とともに、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ることが明記されています。家族の負担軽減が目的として条文に書かれている数少ないサービスの一つです。
- は1人以上配置しなければなりません。、、、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などが務めます。
- 通所介護のおむつ代は、とは別に利用者から支払いを受けることができます。・、や地域密着型ではおむつ代が保険給付に含まれますが、や特定施設など、入居を伴っても別途負担となるサービスがあります。
また、通常の事業の実施地域はに定める事項であり、定めなくてもよいということはありません。同一建物に居住する人以外の利用を禁じる定めもありません。したがって1・2・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定通所介護の基本方針には、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならないと定められています。本人のためだけでなく、介護する家族のためでもあることが、条文に書かれています。
- 〇適切です(正答)。指定通所介護事業所には、機能訓練指導員を1人以上配置しなければなりません。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、一定の実務経験を有するはり師・きゅう師が務めることができます。
- ✕不適切です。通常の事業の実施地域は、運営規程に定めなければならない事項の一つです。送迎が可能な範囲を明らかにし、利用者が事業所を選ぶときの目安にもなるため、定めなくてよいということはありません。
- 〇適切です(正答)。通所介護では、おむつ代を利用料とは別に利用者から受け取ることができます。短期入所生活介護・短期入所療養介護、介護保険施設や地域密着型特養ではおむつ代が保険給付に含まれ、別途徴収できません。ただし、宿泊や入居を伴うサービスすべてで給付に含まれるわけではありません。
- ✕不適切です。事業所の建物と利用者の居住建物が同一であっても、その建物に居住する者以外の利用を禁じる定めはありません。なお、同一建物に居住する利用者に対してサービスを提供する場合は、送迎の負担が小さいことからが減算されます。
問題52
介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 1・5
の基準を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 指定訪問入浴介護の基本方針は、利用者が可能な限りその居宅において能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、居宅における入浴の援助を行うことによって、利用者の身体の清潔の保持、心身機能の維持等を図るものとされています。
- サービス提供の責任者は、入浴介護に関する知識と経験を有する者としなければなりません。知識がなくてよいということはありません。
- 浴槽は事業者が持ち込みます。利用者が用意するものではありません。
また、訪問入浴介護に医師の配置は求められていません。ハラスメント対策については、2021(令和3)年度の改正で明記され、事業者は職場におけるセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントを防止するため、必要な措置を講じなければならないとされています。したがって1・5が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定訪問入浴介護の基本方針は、利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、居宅における入浴の援助を行うことによって、利用者の身体の清潔の保持、心身機能の維持等を図るものでなければならないとしています。
- ✕不適切です。サービス提供の責任者は、入浴介護に関する知識及び経験を有する者としなければならないとされています。訪問入浴介護は、浴槽を持ち込んで自宅で入浴を行うもので、血圧の変動や皮膚の状態など、注意すべき点が多いためです。
- ✕不適切です。サービス提供に使用する浴槽は事業者が持ち込みます。利用者があらかじめ用意するものではありません。事業者は、サービスの提供に必要な浴槽等の設備及び備品等を備えなければならないとされています。
- ✕不適切です。指定訪問入浴介護事業所に医師の配置は求められていません。として求められるのは、看護職員1人以上と介護職員2人以上(うち1人以上は常勤)です。
- 〇適切です(正答)。事業者は、適切な指定訪問入浴介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならないとされています。すべての介護サービスに共通する規定です。
問題53
介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・4
()の基準を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 短期入所生活介護計画を作成するのは、おおむね4日以上連続して利用する場合です。利用期間にかかわらず作成しなければならないわけではありません。
- 居室については、日照、採光、換気等、利用者の保健衛生及び防災等について十分考慮しなければならないとされています。
- 利用定員20人未満の併設型事業所では、介護職員やなどのが緩和され、常勤でなくてもよいとされています。
また、理美容代はとは別に利用者から支払いを受けることができます。一方、利用者に費用を負担させて、事業所の従業者以外の者による介護を受けさせることは禁止されています。事業者が提供すべき介護を、別途の付添い介護に置き換えることはできません。したがって2・3・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。短期入所生活介護計画は、おおむね4日以上連続して利用する場合に作成します。利用期間にかかわらず作成しなければならないわけではありません。既にが作成されている場合は、その内容に沿って作成します。
- 〇適切です(正答)。基準は、居室について日照、採光、換気等、利用者の保健衛生及び防災等について十分考慮しなければならないと定めています。短期間であっても生活の場であることに変わりはないため、環境への配慮が求められます。
- 〇適切です(正答)。利用定員20人未満の併設型事業所については人員基準が緩和されており、介護職員は常勤でなくてもよいとされています。生活相談員についても同様の緩和があります。小規模な併設事業所を運営しやすくするための配慮です。
- 〇適切です(正答)。理美容代は、保険給付とは別に利用者から支払いを受けることができます。食費や滞在費とは別に、日常生活に必要な実費として扱われるものです。徴収に当たっては、あらかじめ利用者又は家族に説明して同意を得る必要があります。
- ✕不適切です。事業者は、利用者に費用を負担させて、事業所の従業者以外の者による介護を受けさせてはならないとされています。事業者が提供すべき介護を、別途利用者負担の付添い介護に置き換えることを禁じる規定です。
問題54
介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・4
の支給対象を問う問題です。
支給対象となるのは次の6種類です。
- 手すりの取付け
- 段差の解消
- 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
- 引き戸等への扉の取替え
- 洋式便器等への便器の取替え
- その他これらの各工事に付帯して必要となる住宅改修
工事を伴うかどうかが、住宅改修との分かれ目です。取付工事の必要のないスロープを置くだけの場合は福祉用具の対象(固定用スロープは貸与と購入の選択制)、ポータブルトイレを置くことはの対象であり、いずれも住宅改修費の対象になりません。
また、住宅改修が必要な理由書を作成するのは、原則としてなどです。転居した場合は、転居後の住宅について改めて20万円の枠を使えます。したがって2・3・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。「住宅改修が必要な理由書」を作成するのは、原則として介護支援専門員です。の担当職員、福祉住環境コーディネーター2級以上の者、などが作成する場合もあります。本人が作成するものではありません。
- 〇適切です(正答)。取付工事の必要のないスロープを置くだけの場合は、住宅改修費の支給対象になりません。福祉用具として扱われ、固定用スロープについては貸与と購入を選べます。段差の解消として住宅改修の対象になるのは、敷居を低くする、傾斜路を設置する、床のかさ上げをするといった工事を伴うものです。
- 〇適切です(正答)。ポータブルトイレの設置は住宅改修費の支給対象になりません。腰掛便座として特定福祉用具販売の対象になります。住宅改修で対象になるのは、和式便器を洋式便器に取り替えるといった工事です。
- 〇適切です(正答)。浴室の床材を滑りにくいものに変更することは、「滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更」として住宅改修費の支給対象になります。転倒予防に直接つながる工事です。
- ✕不適切です。転居した場合には、転居後の住宅について改めて住宅改修費の支給を受けることができます。支給限度基準額20万円の枠が新たに使えるようになります。最初の住宅改修の着工時に比べ、住宅改修制度上の「介護の必要の程度」が3段階以上上がった場合にも(要支援2と要介護1は同じ段階として扱い、この特例は1回限り)、同じく改めて枠が使えます。
問題55
介護保険における認知症対応型通所介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
の基準を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 基本方針には、利用者の社会的孤立感の解消、心身の機能の維持、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ることが含まれます。
- 単独型・併設型の事業所は、食堂、室、静養室、相談室及び事務室を備えなければなりません。
- 個別サービス計画はに沿って作成しますが、順序が逆になった場合(先に認知症対応型通所介護計画を作り、後から居宅サービス計画が作られた場合)は、必要に応じて計画を変更します。
また、にの資格は求められていません。の人も、を受けていれば利用できます。したがって1・2・5が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定認知症対応型通所介護の基本方針には、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならないと定められています。のある人が家に閉じこもりがちになることへの対応が、方針として書かれています。
- 〇適切です(正答)。単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を備えなければならないとされています。なお、共用型(等の居間や食堂を使う形態)ではこの基準は適用されません。
- ✕不適切です。生活相談員に介護支援専門員の資格は求められていません。社会福祉主事任用資格などが要件として示されており、都道府県によって同等以上と認められる資格の範囲が定められています。
- ✕不適切です。若年性認知症のも、指定認知症対応型通所介護を利用することができます。40歳以上65歳未満であっても、初老期における認知症はに含まれるため、要介護認定を受けて利用できます。年齢で排除される仕組みではありません。
- 〇適切です(正答)。基準は、認知症対応型通所介護計画の作成後に居宅サービス計画が作成された場合は、当該計画の内容に沿って作成されているかどうかを確認し、必要に応じて変更するものとしています。個別サービス計画は居宅サービス計画の方針の下に置かれるという関係を保つためです。
問題56
介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・4
の基準を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 基本方針として、利用者の居宅又はサービスの拠点において、家庭的な環境と地域住民との交流の下で、通い・訪問・宿泊を組み合わせて日常生活上の世話とを行うこととされています。
- 宿泊サービスの利用日数に上限は定められていません。利用者の状態や希望に応じて柔軟に組み立てられることが、このサービスの利点です。
- 通いサービスの利用者が登録定員に比べて著しく少ない状態が続くものであってはならないとされています。通いを中心とするサービスであることを担保するための規定です。
また、宿泊サービスの利用者が1人であっても、夜間及び深夜の時間帯を通じて夜勤職員1人と宿直職員1人を置かなければなりません(利用者がいない場合は置かないことができます)。宿泊室は個室が原則ですが、利用者の処遇上必要と認められる場合は2人にすることもでき、また宿泊専用でなければならないという定めもありません。したがって1・2・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定小規模多機能型居宅介護の基本方針は、利用者の居宅又はサービスの拠点において、家庭的な環境と地域住民との交流の下で、通いを中心として、随時訪問や宿泊を組み合わせてサービスを提供するものとしています。地域から切り離さないという考え方が方針に書かれています。
- 〇適切です(正答)。宿泊サービスについて、利用者1人当たりの1月の利用日数の上限は定められていません。状態の変化や家族の事情に合わせて、通い・訪問・宿泊の組合せを柔軟に変えられることが、このサービスの最大の利点です。
- ✕不適切です。宿泊サービスの利用者が1人であっても、夜間及び深夜の時間帯を通じて、夜勤職員1人と宿直職員1人を置かなければなりません。置かないことができるのは、宿泊サービスの利用者がいない場合に、電話等による対応ができる体制を確保しているときに限られます。
- 〇適切です(正答)。基準は、通いサービスの利用者が登録定員に比べて著しく少ない状態が続くものであってはならないと定めています。通いを中心とするサービスであるという性格を保つための規定です。
- ✕不適切です。宿泊室は個室とすることが原則ですが、利用者の処遇上必要と認められる場合は2人とすることができます。また、宿泊専用でなければならないという定めもなく、パーティション等で区切って通いのスペースと兼ねることも認められています。
問題57
指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 1・3
指定(特別養護老人ホーム)の基準を問う問題です。
ポイントは次の3つです。
- 基本方針として、入所者の意思及び人格を尊重し、常にその者の立場に立って指定介護福祉を提供するように努めなければならないとされています。
- 入所は申込みの順番ではなく、必要性の高い人を優先します。基準は、サービスを受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならないと定めています。
- 入浴又は清拭は、1週間に2回以上行わなければならないとされており、頻度の下限が定められています。
また、災害その他のやむを得ない事情がある場合には、定員を超えて入所させることができます。介護職員については常時1人以上の常勤の者を配置しなければならないとされており、夜間も例外ではありません。したがって1・3が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定介護老人福祉施設の基本方針は、入所者の意思及び人格を尊重し、常にその者の立場に立って指定介護福祉施設サービスを提供するように努めなければならないとしています。施設の都合ではなく入所者の側に立つという、運営の土台になる考え方です。
- ✕不適切です。災害その他のやむを得ない事情がある場合には、入所定員及び居室の定員を超えて入所させることができます。行き場を失う人を出さないための例外です。「あっても…できない」という言い切りが誤りです。
- 〇適切です(正答)。基準は、指定介護福祉施設サービスを受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならないと定めています。申込みの順番ではなく、や置かれた環境などから必要性を判断して決めるという仕組みです。
- ✕不適切です。入浴又は清拭は、1週間に2回以上行わなければならないとされています。頻度の下限が定められており、定めがないという記述は誤りです。
- ✕不適切です。指定介護老人福祉施設では、常時1人以上の常勤の介護職員を配置しなければならないとされており、夜間も例外ではありません。あわせて、入所者の処遇に支障がない体制を確保したうえで、夜勤職員の配置基準も定められています。
問題58
生活保護制度について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
制度の原理・原則を問う問題です。
生活保護法の4つの原理と4つの原則を押さえます。
- 原理: 、、、
- 原則: 、、、世帯単位
ポイントは次の3つです。
- 無差別平等の原理により、すべて国民は生活保護法の定める要件を満たす限り、保護を無差別平等に受けることができます(第2条)。生活困窮に陥った理由は問われません。
- により、保護は世帯を単位として要否と程度が決められます(第10条)。ただし、必要があるときは個人を単位とすることもできます。
- 年金や就労収入は収入として認定され、から差し引かれます。老齢基礎年金もの対象です。
また、介護施設入所者基本生活費はとして給付されます。は原則としてです。したがって1・2・5が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。生活保護法第2条は無差別平等の原理を定め、すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を無差別平等に受けることができるとしています。生活に困窮するに至った理由や、本人の生活態度によって差をつけることはありません。
- 〇適切です(正答)。生活保護法第10条は世帯単位の原則を定め、保護は世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとするとしています。ただし、これによりがたいときは個人を単位として定めることができるとされており、世帯分離という取扱いがあります。
- ✕不適切です。介護施設入所者基本生活費は生活扶助として給付されます。ではありません。に入所しているに対して、身の回り品などの日常生活費に充てるために支給されるものです。
- ✕不適切です。介護扶助は原則として現物給付により行われます。指定介護機関に委託して介護サービスそのものを提供する形です。が原則なのは生活扶助や住宅扶助であり、と介護扶助は現物給付が原則です。
- 〇適切です(正答)。老齢基礎年金は収入として認定されます。生活保護は、他の制度や資産、能力を活用してもなお最低生活費に満たない部分を補うものですから(補足性の原理)、年金や就労収入は収入認定され、最低生活費から差し引かれた差額が支給されます。
問題59
成年後見制度について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 1・4
についての問題です。
ポイントは次の3つです。
- 成年後見制度の理念には、の尊重(本人の自発的意思の尊重)、の活用、があり、これらと本人の保護との調和を図ることが求められます。
- を選任するのはです。都道府県ではありません。選ばれるのは親族のほか、弁護士、司法書士、などの専門職や法人であり、弁護士に限られません。
- は、本人が判断能力のあるうちに、将来に備えてあらかじめ契約で後見人を決めておく仕組みです。判断能力が不十分になったときに家庭裁判所がを選任し、その時から契約の効力が生じます。
また、任意後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、任意後見監督人になることができません。監督する側とされる側が近すぎれば、監督が働かないためです。したがって1・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。成年後見制度の理念には、自己決定の尊重、残存能力の活用、ノーマライゼーションがあり、これらと本人の保護との調和を図ることが求められます。本人の自発的意思を尊重することは、その中心に置かれる考え方です。
- ✕不適切です。成年後見人を選任するのは家庭裁判所です。都道府県社会福祉協議会ではありません。なお、社会福祉協議会が法人として成年後見人に選任されることはあり、またを担う機関として関わることもありますが、選任する立場ではありません。
- ✕不適切です。成年後見人は弁護士に限られません。親族のほか、司法書士、社会福祉士、行政書士などの専門職、社会福祉協議会やなどの法人も選任されます。家庭裁判所が本人の状況に応じて適切な人や団体を選びます。
- 〇適切です(正答)。任意後見では、本人の判断能力が不十分になったときに、家庭裁判所が任意後見監督人を選任し、その時から任意後見契約の効力が生じます。任意後見監督人は、任意後見人の事務を監督し、家庭裁判所に定期的に報告します。不正や権限の濫用を防ぐための仕組みです。
- ✕不適切です。任意後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、任意後見監督人となることができません。監督する側とされる側が近い関係にあれば、監督が実質的に働かなくなるためです。
問題60
高齢者虐待防止法について適切なものはどれか。 2つ選べ。
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正答 1・3
の防止、高齢者のに対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)についての問題です。
ポイントは次の3つです。
- この法律がいう高齢者虐待には、養護者によるものと、によるものの両方が含まれます。
- 虐待の類型は、、(ネグレクト)、、、の5つです。著しい暴言は心理的虐待、衰弱させるような長時間の放置はネグレクトに当たります。
- をはじめ、業務上高齢者と関わる職にある者は、高齢者虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、早期発見に努めなければならないとされています(第5条)。
また、養護者に対する相談、指導及び助言その他の必要な措置を講じるのは市町村です。この法律が「養護者に対する支援」を名称に含んでいるとおり、養護者もまた支援の対象であるという考え方が土台にあります。したがって1・3が適切です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。高齢者虐待防止法における高齢者虐待には、養護者によるものと、養介護施設従事者等によるものの両方が含まれます。家庭で起こるものだけでなく、施設や事業所で起こるものも法律の対象として位置づけられています。
- ✕不適切です。著しい暴言は心理的虐待に該当します。身体的虐待ではありません。心理的虐待とは、著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うことをいいます。
- 〇適切です(正答)。高齢者を衰弱させるような養護者による長時間の放置は、介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)に該当します。条文では「高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置」と定められています。
- ✕不適切です。高齢者虐待防止法第5条は、養介護施設従事者等や医師、、弁護士その他高齢者の福祉に職務上関係のある者は、高齢者虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、早期発見に努めなければならないと定めています。介護支援専門員はまさにこの立場にあり、早期発見の役割が期待されています。
- ✕不適切です。養護者の負担の軽減のため、養護者に対する相談、指導及び助言その他必要な措置を講じるのは市町村です。都道府県ではありません。虐待をした養護者を責めるだけでなく、その負担を軽くする支援を行うことが、この法律の重要な柱になっています。