問題46
面接場面におけるコミュニケーション技術について,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・5
この問題は、相談面接で使うコミュニケーションの基本技術を、言葉の意味も含めて正しく理解しているかを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- 面接では話し言葉だけに頼らず、表情や視線、声の調子といったの情報も手がかりにします。イラストや写真も、伝わりやすくするための道具として使えます。
- 質問には、短い言葉で答えられる(閉じた質問)と、自由に語ってもらう(開かれた質問)があり、聞きたい内容によって使い分けます。
- 直面化、、転移といった用語は取り違えやすいので、誰が誰に対して何をすることなのかで整理して覚えます。
したがって、話の矛盾を本人に返す直面化、非言語も用いたの把握、明確な答えを得たいときのクローズドクエスチョンを述べた2・3・5が適切です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。イラストや写真は、言葉だけでは伝わりにくい内容を分かりやすくする助けになります。のある人や、聞こえ・言葉に障害のある人には特に有効で、控えるのではなく、相手に合わせて活用することが望まれます。
- 〇適切です(正答)。直面化とは、認めたくない気持ちから目をそらしているために生じる話の食い違いや、言葉と行動のずれを、援助者が言葉にして本人に返す技術です。責めるためではなく、本人が自分の課題に向き合えるようにするために用います。
- 〇適切です(正答)。主訴、つまり本人が一番困っていることをつかむには、話された言葉だけでは足りません。表情、視線、声の調子、姿勢といった非言語の手がかりも合わせて受け止めることで、言葉になっていない思いに近づくことができます。
- ✕不適切です。援助者が自分の過去の大切な人との関係をに重ねてしまうことは、逆転移といいます。共感とは、相手の気持ちをその人の立場に立って理解し、理解した内容を相手に伝え返すことをいいます。
- 〇適切です(正答)。クローズドクエスチョンは「はい」「いいえ」や短い言葉で答えられる聞き方で、事実や本人の意思をはっきり確かめたいときに向いています。自由に語ってもらいたいときはオープンクエスチョンを使い、場面に応じて使い分けます。
問題47
インテーク面接について,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 3・4・5
この問題は、支援の入り口となる面接(初回の受付面接)が、支援過程のどこに位置し、何をする場なのかを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- インテークは支援過程の最初に行う面接で、目の前の人や家族を支える個別援助技術(ケースワーク)の一場面です。地域全体に働きかけるとは別のものです。
- この面接では、困りごとの大筋をつかむとともに、その機関で何ができるのかを伝え、これからの見通しを本人と一緒に確認します。
- 初めての場だからこそ、話しやすい雰囲気を整え、相手のペースを尊重して進めることが大切です。
したがって、面接の終わりに方向性を確認する、1回で終える必要はない、機関の機能やサービスを説明する、と述べた3・4・5が適切です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。インテーク面接は、目の前の個人や家族を支える個別援助技術(ケースワーク)の最初の段階です。地域援助技術(コミュニティワーク)は、住民組織づくりやネットワークづくりなど、地域全体に働きかける方法であり、別のものです。
- ✕不適切です。インテークは受け入れという意味の言葉で、支援過程の入り口、つまり初期に行う面接です。支援過程の後期に行われるのは、支援の成果を振り返る評価(エバリュエーション)や、支援を終える終結の面接です。
- 〇適切です(正答)。面接の終わりに、次は何をするのか、いつまた会うのかといった見通しを一緒に確認しておくと、相談した人は安心して次の一歩に進めます。話を聞いただけで終わらせず、方向性を共有することが重要です。
- 〇適切です(正答)。不安が強くて話が進まない場合や、家族の同席を待つ必要がある場合など、1回で終わらないことは珍しくありません。無理に急がず、必要に応じて複数回に分けて行ってかまいません。
- 〇適切です(正答)。相談に訪れる人は、そこが何をしてくれる場所なのか分からないまま来ることも多くあります。できること、できないことを最初に説明することで、期待のずれを防ぎ、必要な場合は他の機関へつなぐ判断もしやすくなります。
問題48
ソーシャルワークに関する次の記述のうち,より適切なものはどれか。 2つ選べ。
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正答 1・3
この問題は、の基本姿勢、つまり本人をどう理解し、足りない支えや困難な状況にどう向き合うかを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- 支援は援助者の物差しからではなく、その人がどう生きてきて何を大事にしているのかという、の視点から出発します。
- 必要な支えが地域になければ、無いままにするのではなく、新しく作り出す働きかけもソーシャルワークの役割です。
- 本人がサービスを拒む場合や、家族との間の問題である場合でも、そこで手を引かず、関わり続けて権利を守ることが求められます。
したがって、本人の視点からの理解を深めることと、新たなの開発を述べた1と3が適切です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。同じ出来事でも、その人がどう受け止めるかは、これまでの人生や大事にしてきた価値観によって違います。援助者の常識で決めつけず、本人の視点に立って理解を深めることが、その人らしい暮らしを支える土台になります。
- ✕不適切です。とは、相談に来るのを待たずに、こちらから出向いて働きかけることです。本人だけでなく、抱え込んでいる家族や、気づいていない地域住民も対象に含まれます。本人が声を上げられないときほど、周囲への働きかけが重要になります。
- 〇適切です(正答)。制度のサービスだけでは足りないことは多く、その場合はボランティア、住民同士の助け合い、居場所づくりなどを新しく生み出す取り組みが求められます。既にある資源をつなぐだけでなく、開発することもソーシャルワークの役割です。
- ✕不適切です。不衛生な環境での生活は、本人の健康や生命に関わります。拒否の背景には、による判断力の低下や、これまでの経験からくる警戒心があることも多く、まずは訪問を重ねて信頼関係を作り、関係機関と連携しながら支援を続けます。
- ✕不適切です。年金を無断ですべて使われている状況は、でいうに当たるおそれがあります。家族の問題として片づけず、市町村やに相談し、事実確認と本人の権利を守る対応につなげる必要があります。
問題49
ソーシャルワークにおける集団援助として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・3・5
この問題は、を個別援助・集団援助・地域援助の3つに分けたとき、どれが集団援助()に当たるかを見分けさせるものです。
ポイントは次の3つです。
- 集団援助は、目的を持って集まったメンバー同士の関わり合いを活かし、一人ひとりの変化や回復を目指す方法です。
- 地域援助は、住民組織づくりや関係機関のネットワークづくりなど、地域という単位に働きかける方法で、メンバー同士の相互作用を用いるものではありません。
- 個別援助は、一人の利用者や家族に対する直接の支援です。誰に向けた働きかけかを手がかりに見分けます。
したがって、家族の交流活動、当事者の分かち合いの場、入所者グループへのプログラム活動を挙げた1・3・5が集団援助に当たります。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。の人を介護する家族が集まり、同じ立場だからこそ分かる思いを語り合う場です。参加者同士の支え合いが力になるように援助者が場を整えており、集団援助(グループワーク)に当たります。
- ✕不適切です。による見守りは、地域の中で気にかけ合う仕組みをつくり、個々の高齢者を訪問する活動です。メンバー同士の関わり合いを活かす集団援助ではなく、地域援助()の性格が強い活動といえます。
- 〇適切です(正答)。同じ病気を持つ人同士が体験や気持ちを分かち合う場は、(自助グループ)と呼ばれ、集団援助の代表的な形です。同じ立場の人に語ることで孤立感が和らぎ、自分の力を取り戻す助けになります。
- ✕不適切です。を支えるために関係機関や住民をつなぎ、ネットワークを作る取り組みは、地域という単位に働きかける地域援助(コミュニティワーク)です。グループのメンバー同士の相互作用を用いる集団援助とは区別されます。
- 〇適切です(正答)。入所者のグループに対して、目的を持ったプログラム活動を計画的に行うものであり、集団援助に当たります。活動を通じてメンバー同士の交流が生まれ、生活の張りや施設内での役割を取り戻すことにつながります。
問題50
介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・4
この問題は、(ホームヘルプ)のについて、事業所の中の役割分担と、事業者に課された義務を問うものです。
ポイントは次の3つです。
- 訪問介護計画を作るのは管理者ではなくで、利用回数の多い少ないにかかわらず、すべての利用者について作成します。
- 事業者には、への情報提供、利用者の不正受給を知ったときの市町村への通知、によらず、利用者がいったん費用を全額支払うのサービスを行ったときの証明書の交付といった義務があります。
- これらの決まりは、利用者が適切なサービスを受けられるようにすることと、保険制度を適正に保つことの両方を目的にしています。
したがって、計画作成の必要性、事業者への情報提供、市町村への通知を述べた2・3・4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。訪問介護計画を作成するのは、管理者ではなくサービス提供責任者です。管理者は事業所の従業者や業務の実施状況を管理する立場であり、計画づくりの責任者とは役割が分かれています。
- 〇適切です(正答)。訪問介護計画は、利用が週に1回といった少ない人であっても作成しなければなりません。回数にかかわらず、に沿った目標と具体的なサービス内容を書面にすることが求められています。
- 〇適切です(正答)。ヘルパーは自宅に入るため、体調の変化や暮らしの困りごとに気づきやすい立場にあります。サービス提供責任者は、そこで把握した心身の状態や生活の状況をケアマネジャーに伝え、計画の見直しに生かすこととされています。
- 〇適切です(正答)。運営基準では、利用者が不正な行為によってを受けたことを知ったときは、遅滞なく市町村に通知しなければならないと定められています。事業者にも、保険制度を適正に保つ役割が求められています。
- ✕不適切です。法定代理受領サービスに該当しない、つまり利用者がいったん利用料の全額を支払う形の場合は、支払を受けた際にサービス提供証明書を交付しなければなりません。これがないと、利用者が後からに払い戻しを請求できなくなるためです。
問題51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・3・4
の(デイサービス)について、に定められた内容を問う問題です。
ポイントは次の2つです。
- 通所介護は、入浴や食事などの日常生活上の世話とを行うことで、利用者の社会的孤立感の解消、心身の機能の維持、そして家族の身体的・精神的負担の軽減を図るサービスと位置づけられています。
- 通所介護計画は()に沿って作るものであり、目標や内容だけでなく、その実施状況や評価についても利用者や家族に説明することが求められます。
したがって、基本方針に孤立感の解消が含まれるとした1、計画の説明について述べた3、利用日ごとに提供時間数を変えられるとした4が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。指定通所介護の基本方針では、利用者の社会的孤立感の解消、心身の機能の維持、家族の身体的および精神的負担の軽減を図るとされています。デイサービスは体の世話をするだけの場ではなく、家に閉じこもりがちな人が人と関わる場でもある、という考え方が基準に書き込まれています。
- ✕不適切です。通所介護計画を先に作ったあとで居宅サービス計画が作られたときは、その通所介護計画がケアプランに沿った内容になっているかを確認し、必要があれば変更しなければなりません。ケアプランが上位にあり、各サービスの計画はそれに沿うという関係は変わりません。
- 〇適切です(正答)。通所介護計画の目標や内容は利用者または家族に説明し、利用者の同意を得るとともに、どこまでできたかという実施状況やその評価についても説明することとされています。作りっぱなしにせず、結果を本人に返すところまでが事業者の役割です。
- 〇適切です(正答)。事業所が複数のサービス提供時間帯を設けている場合、利用者は日によって長い日と短い日を使い分けることができます。例えば月曜は長め、木曜は短め、という使い方も、ケアプランに位置づけられていれば可能です。
- ✕不適切です。指定通所介護事業者は、事業所ごとに経理を区分し、さらに指定通所介護の事業の会計とそれ以外の事業の会計とを区分しなければなりません。介護保険の給付が適正に使われたかを後から確かめられるようにするためです。
問題52
介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 3・5
について、人員・設備・運営の基準を問う問題です。自宅の浴槽が使えない人のところへ、浴槽を積んだ車で出向いて入浴を行うサービスです。
ポイントは次の2つです。
- 人員は看護職員と介護職員で構成され、医師の配置は求められていません。管理者にも資格の要件はありません。
- 浴槽をはじめ、サービスの提供に必要な設備や備品は、利用者側ではなく事業者が備えます。
したがって、事業者が浴槽を備えるとした3と、に利用に当たっての留意事項を定めるとした5が正しい記述です。あわせて、に登録している間は、決められた例外を除いて他のの費用を算定できず、訪問入浴介護費もその対象になることを押さえておきましょう。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。指定訪問入浴介護事業所に置くのは、看護職員(看護師または准看護師)1人以上と介護職員2人以上であり、医師の配置は求められていません。なお、主治医が入浴させても差し支えないと認めた場合には、看護職員に代えて介護職員を充てることもできます。
- ✕不適切です。管理者は常勤で専ら管理業務に従事する者であればよく、看護師や准看護師といった資格の要件はありません。看護職員を置くのは、入浴という体に負担のかかる行為の前後で健康状態を確かめるためであり、管理者に求められる要件とは別の話です。
- 〇適切です(正答)。設備基準で、事業所は指定訪問入浴介護の提供に必要な浴槽などの設備および備品を備えなければならないとされています。自宅の風呂が使えないから来てもらうサービスなので、浴槽を持ち込むのは事業者側の役割になります。
- ✕不適切です。小規模多機能型居宅介護を利用している間は、、、、を除いて、他の居宅サービスの費用を算定できません。訪問入浴介護もこの算定できないサービスに含まれます。
- 〇適切です(正答)。運営規程には、事業の目的および運営の方針、従業者の職種・員数・職務内容、営業日および営業時間、サービスの内容と利用料その他の費用の額、通常の事業の実施地域、サービスの利用に当たっての留意事項、緊急時等における対応方法などを定めることとされています。
問題53
介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 3・4
()について、設備の基準と使い方の決まりを問う問題です。
ポイントは次の2つです。
- 短期入所生活介護計画は、おおむね4日以上続けて利用する人について作成し、すでにがあるときは、その内容に沿って作らなければなりません。
- 型でない場合、一つの居室の定員は4人以下と定められています。
したがって3と4が正しい記述です。利用の理由は本人の心身の状況に限らず、家族の病気・冠婚葬祭・出張といった事情でも構いません。また、利用日数にはの有効期間のおおむね半数を超えないようにするという目安があり、限度額の枠に収まっていれば何日でも使えるわけではない点にも注意が必要です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。短期入所生活介護は、本人の心身の状況や病気だけでなく、介護している家族の疾病、冠婚葬祭、出張といった事情でも利用できます。家族が一時的に介護できなくなったときに在宅での生活を続けられるようにすることも、このサービスの大切な役割だからです。
- ✕不適切です。災害や虐待など、やむを得ない事情がある場合には、利用定員を超えて受け入れることが認められています。行き場のない人を守るために設けられた例外であり、平常時に定員を超えてよいという意味ではありません。
- 〇適切です(正答)。短期入所生活介護計画は、すでに居宅サービス計画が作成されている場合には、その内容に沿って作らなければなりません。おおむね4日以上続けて利用する人について作成し、内容は利用者または家族に説明し、利用者の同意を得たうえで交付します。
- 〇適切です(正答)。ユニット型でない場合、一つの居室の定員は4人以下と定められています。あわせて入所者1人当たりの床面積にも基準があります。なお、ユニット型の場合は原則として個室、つまり定員1人となります。
- ✕不適切です。の範囲内であっても、居宅サービス計画を作るときは、短期入所の利用日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにすることとされています。ただし、心身の状況や生活環境から特に必要と認められる場合は、この目安を超えて計画に位置づけることができます。また、連続して30日を超えて利用した場合、超えた分はの対象になりません。
問題54
介護保険における福祉用具について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 2・3・4
の使用目的と、貸与・販売・の区分を問う問題です。
ポイントは次の2つです。
- 福祉用具は、利用者の日常生活上の便宜を図りに役立てるだけでなく、介護する人の負担を軽くすることも目的に含まれています。
- 肌に直接触れるものや、使ううちに劣化して他の人が使い回すことになじまないもの(入浴補助用具、腰掛便座など)は、貸与ではなく購入、つまりの対象です。
したがって2、3、4が正しい記述です。手すりやスロープは、取付工事を伴うものは住宅改修の扱いとなり、とは分かれます。同じ手すりでも工事をするかどうかで手続きも支給の仕組みも変わるので、区別して覚えておきましょう。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。福祉用具貸与の基本方針では、利用者の日常生活上の便宜を図り機能訓練に資するとともに、利用者を介護する者の負担の軽減を図るとされています。介護者の負担軽減もはっきりと目的に含まれており、本人のためだけのものと限定するのは誤りです。
- 〇適切です(正答)。は、利用者ごとに福祉用具貸与計画を作成しなければなりません。利用の目標、選んだ用具の種目と品名、その選定理由などを記載し、利用者に説明して同意を得たうえで交付します。とも内容を整合させます。
- 〇適切です(正答)。複数の福祉用具を貸与する場合には、通常の貸与価格から減額して貸与することができるとされています。この場合には、居宅サービス計画などに減額したことが分かるように記載しておく必要があります。
- 〇適切です(正答)。入浴用いすや浴槽用手すりなどの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象です。直接肌に触れ、他の人が使い回すことになじまない用具は貸与ではなく購入とされ、購入費用の一部が支給される仕組みになっています。
- ✕不適切です。福祉用具貸与の対象となるのは、取付工事を伴わない手すりです。壁などに工事をして取り付ける手すりは住宅改修の対象となり、扱いが分かれます。取付工事の有無にかかわらず、という部分が誤りです。
その後の制度の動き2024年(令和6年)4月施行の令和6年度改定(特定福祉用具販売の種目を定める告示の改正)により、固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉づえを除く)、多点杖について、貸与とするか購入とするかを利用者が選べる選択制が導入されました。選択肢4の入浴補助用具や選択肢5の手すりの扱いは変わっていないため、この問題の正答自体は変わりません。ただし、すべての用具が貸与か販売かのどちらか一方に決まっているわけではなくなった点は押さえておきましょう。
問題55
介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
について、定員と計画作成の決まりを問う問題です。通い・訪問・泊まりを一つの事業所で組み合わせて提供するです。
ポイントは次の2つです。
- 登録定員のほかに、通いサービスと宿泊サービスのそれぞれについて、1日当たり同時に利用できる人数の上限が定められています。
- 登録者の()は、その事業所に配置されたが作成します。それまで担当していた事業所の介護支援専門員は、登録の間は担当を離れます。
したがって1、2、5が正しい記述です。訪問サービスはに限られず、宿泊サービスの日数にも上限は設けられていません。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。登録定員に加えて、通いサービスと宿泊サービスのそれぞれに、1日当たり同時にサービス提供を受けられる人数の上限が定められています。登録定員をもとに通いの上限が決まり、通いの上限をもとに宿泊の上限が決まるという関係になっています。
- 〇適切です(正答)。宿泊室の定員は原則1人ですが、利用者の処遇上必要と認められる場合には2人とすることができます。夫婦で利用する場合や、1人では不安が強い人への配慮などが想定された例外です。
- ✕不適切です。訪問サービスは身体介護に限られません。掃除や買い物などののほか、短時間の安否確認や見守りのための訪問も認められています。1日に何度も短く立ち寄るといった柔軟な使い方ができることが、このサービスの持ち味です。
- ✕不適切です。宿泊サービスについて、利用者1人当たり1か月何日までといった日数の上限は定められていません。通い・訪問・泊まりを本人の状態や家族の都合に合わせて自由に組み合わせられることが、小規模多機能型居宅介護の特徴だからです。
- 〇適切です(正答)。登録者の居宅サービス計画は、その事業所に配置された介護支援専門員が作成します。あわせて小規模多機能型居宅介護計画も作成します。登録している間は居宅介護支援費が算定されず、計画作成の責任がこの事業所に移ることになります。
問題56
介護保険における認知症対応型共同生活介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・3
この問題は、(認知症グループホーム)の設備と運営の決まりを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- は、の人が少人数で共同生活を送りながらケアを受ける場です。そのため入居の際には、主治の医師の診断書等で認知症であることを確認します。
- 家庭に近い暮らしの場を目指すため、居間と食堂は同じ場所にしてもよく、1つの共同生活住居()の入居定員は5人以上9人以下です。1事業所に置けるユニット数にも上限があります。
- 管理者には、認知症の人の介護に3年以上従事した経験と、所定の研修の修了が求められます。
入居時の認知症の確認、居間と食堂の兼用、管理者の要件を述べた1・2・3が正しく、事業者が食材料費等を負担するとした4と、ユニット数を5以下とした5は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。認知症対応型共同生活介護は、認知症の人が少人数で共同生活を送りながら介護を受けるサービスです。そのため事業者は、入居の際に主治の医師の診断書等によって、申込者が認知症である者であることを確認しなければならないとされています。認知症以外の理由で入居させることはできません。
- 〇適切です(正答)。設備基準では、居間及び食堂は機能を十分に発揮できる適当な広さを有していれば、同一の場所とすることができるとされています。家庭に近い暮らしの場をつくる事業なので、居間兼食堂で入居者が一緒に過ごす形は基準に沿った運営です。
- 〇適切です(正答)。管理者は、認知症である者の介護に3年以上従事した経験があり、かつ厚生労働大臣が定める研修(認知症対応型サービス事業管理者研修)を修了している者でなければなりません。経験と研修の両方が求められる点が特徴です。
- ✕不適切です。食材料費、理美容代、おむつ代はに含まれない日常生活費にあたり、事業者は利用者からその支払を受けることができます。事業者が負担しなければならないという決まりはありません。ただし、あらかじめ内容と費用を説明し、利用者の同意を得ておく必要があります。
- ✕不適切です。1つの事業所に設けることができる共同生活住居(ユニット)の数は、原則として1以上3以下です。5以下ではありません。1ユニットの入居定員は5人以上9人以下で、少人数で顔なじみの関係をつくることがこの事業の土台になっています。
問題57
指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・3・4
この問題は、指定(特別養護老人ホーム)の基本方針とを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- 基本方針として、明るく家庭的な雰囲気を有し、地域や家庭との結び付きを重視した運営が求められます。施設に入っても地域や家族とのつながりを切らない、という考え方です。
- 介護は施設が責任をもって提供するものなので、入所者にお金を出させて施設の職員以外の人に介護をさせることはできません。(床ずれ)を防ぐ体制の整備も義務です。
- 指定介護老人福祉施設を指定するのは都道府県知事です。市町村長が指定するのはやの事業者です。
基本方針、外部の者による介護の禁止、褥瘡予防の体制整備を述べた1・3・4が正しく、を市町村長とした2と、教養娯楽設備等は不要とした5は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。運営基準の基本方針に、明るく家庭的な雰囲気を有し、地域や家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村や居宅介護支援事業者、他の保健医療・福祉サービス提供者と密接に連携するよう努めることが定められています。施設は地域から切り離された場所ではない、という考え方です。
- ✕不適切です。指定介護老人福祉施設を指定するのは都道府県知事です。市町村長が指定するのは、などの地域密着型サービスや、居宅介護支援の事業者です。指定する側が誰かは問われやすいので整理しておきましょう。
- 〇適切です(正答)。運営基準で、入所者の負担により当該施設の従業者以外の者による介護を受けさせてはならないと定められています。介護は施設が責任をもって提供するものであり、入所者に別途お金を出させて外部の人に介護をさせることは、二重の負担になるため認められません。
- 〇適切です(正答)。運営基準で、褥瘡(床ずれ)が発生しないよう適切な介護を行うとともに、その発生を予防するための体制を整備しなければならないとされています。体位の交換や栄養状態の管理など、介護職員と看護職員、などが一緒に取り組むことが求められます。
- ✕不適切です。指定介護老人福祉施設は、教養娯楽設備等を備えるとともに、適宜入所者のためのレクリエーション行事を行わなければならないとされています。行事を行っていれば設備を備えなくてよい、という関係ではなく、どちらも必要です。
問題58
生活保護制度について正しいものはどれか。 3つ選べ。
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正答 1・2・5
この問題は、制度の基本的な考え方と、8つの扶助それぞれの中身を問うものです。
ポイントは次の3つです。
- 生活保護は、資産や能力など活用できるものを活用したうえで、足りない分を補う仕組み()です。そのため働いて得た収入だけでなく、年金や地代・家賃といった財産からの収入も収入として認定されます。
- 保護は申請に基づいて始まるのが原則ですが、が急迫した状況にあるときは、申請がなくても必要な保護を行うことができます。
- 8つの扶助のうち原則がなのはとで、や教育扶助など残りはが原則です。
、急迫時の職権保護、介護扶助の内容を述べた1・2・5が正しく、介護施設入所者基本生活費を介護扶助とした3と、教育扶助を現物給付とした4は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。生活保護は、利用できる資産や能力その他あらゆるものを活用したうえで、足りない分を補う仕組みです。そのため働いて得た収入や年金だけでなく、土地を貸して得る地代や、部屋を貸して得る家賃といった財産収入も収入として認定され、その分だけ保護費が減ります。
- 〇適切です(正答)。生活保護は本人や扶養義務者などの申請に基づいて開始するのが原則ですが、要保護者が急迫した状況にあるときは、申請がなくても必要な保護を行うことができるとされています(職権保護)。倒れて意識がないなど、申請を待っていては命に関わる場合に備えた例外です。
- ✕不適切です。介護施設入所者基本生活費は、生活扶助として給付されます。に入所しているの日用品費などにあたる費用で、介護扶助ではありません。介護扶助の対象は、や施設介護、、といった介護サービスそのものです。
- ✕不適切です。教育扶助は、原則として金銭給付によって行われます。義務教育に必要な学用品費や給食費などを金銭で支給するものです。8つの扶助のうち原則が現物給付なのは医療扶助と介護扶助で、生活扶助・教育扶助・・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助は金銭給付が原則です。
- 〇適切です(正答)。介護扶助は、のの対象となる介護サービスと同等のサービスを、要保護者に保障するものです。介護保険のであれば自己負担分が介護扶助で賄われ、被保険者にならない人(に加入していない40歳以上65歳未満の人など)については、により要介護・要支援の状態にあることなどの要件を満たし、障害福祉など他制度を活用しても必要な介護費用が、全額介護扶助の対象になります。
問題59
成年後見制度について正しいものはどれか。 2つ選べ。
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正答 4・5
この問題は、判断能力が不十分な人の財産と暮らしを法律面で守るについて、その仕組みを問うものです。
ポイントは次の3つです。
- は、判断能力が不十分になった後にが後見・・補助のいずれかを決める仕組みです。は、判断能力があるうちに本人が支援者と契約を結んでおく仕組みで、契約はによらなければなりません。
- 65歳以上の人について特に必要があると認めるとき、後見開始の審判を請求できるのは市町村長です。身寄りがない人などの受け皿になっています。
- 成年後見制度の利用の促進に関する法律は、の支援と身上の保護を基本理念に掲げています。
促進法の基本理念を述べた4と、成年被後見人のは原則として取り消せるとした5が正しい記述です。
選択肢ごとの解説
- ✕不適切です。保佐人やがつくのは法定後見制度です。法定後見では、判断能力が不十分になった後に家庭裁判所が後見・保佐・補助のいずれかを決め、・保佐人・補助人を選びます。任意後見制度は、本人に判断能力があるうちに、将来支援してもらう人とあらかじめ契約を結んでおく仕組みです。
- ✕不適切です。により、65歳以上の者について、その福祉を図るため特に必要があると認めるときに後見開始の審判を請求できるのは市町村長です。都道府県知事ではありません。身寄りがない、家族が申立てに協力しないといった場合に、市町村長が申立てを行います。
- ✕不適切です。任意後見契約は、法務省令で定める様式の公正証書によってしなければならないとされています。本人と任意後見受任者が同意していても、公正証書によらない契約は効力を生じません。契約の内容を確かなものにし、本人を守るための決まりです。
- 〇適切です(正答)。成年後見制度の利用の促進に関する法律の基本理念には、成年被後見人等の意思決定の支援が適切に行われるとともに自発的意思が尊重されるべきこと、そして身上の保護が適切に行われるべきことが含まれています。財産の管理だけの制度ではない、という点が大切です。
- 〇適切です(正答)。成年被後見人の法律行為は、原則として取り消すことができます。判断能力を欠く状態の本人が自分に不利な契約を結んでしまっても、後から取り消して守れるようにするためです。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為は取り消すことができません。
問題60
障害者総合支援法について正しいものはどれか。 3つ選べ。
※ 「障害者総合支援法」は,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成 17 年法律第 123 号)」のことをいいます。
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正答 1・2・4
この問題は、の全体像を問うものです。と対象が重なる場合もある障害福祉の制度として、にも理解が求められます。
ポイントは次の3つです。
- 支援は、全国共通の基準で行うと、市町村や都道府県が地域の実情に応じて行うの2本立てです。費の支給は自立支援給付に含まれます。
- は、育成医療・更生医療・精神通院医療の3つで構成されます。
- 対象となる障害者には、身体障害者・知的障害者・精神障害者に加えて、政令で定める難病等の人も含まれます。の支給を希望する人は、市町村に申請します。なお、同法に基づく事業の実施主体はすべて市町村に統一されているわけではありません。
2本立ての構成、自立支援医療の中身、難病の人も対象になることを述べた1・2・4が正しく、補装具費を地域生活支援事業とした3と、申請先を都道府県とした5は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 〇適切です(正答)。障害者総合支援法による支援は、全国共通の基準で行う自立支援給付と、市町村や都道府県が地域の実情に応じて実施する地域生活支援事業の2本立てです。自立支援給付には、や訓練等給付、自立支援医療、補装具費の支給などが含まれます。
- 〇適切です(正答)。自立支援医療は、児童の障害の軽減を図る育成医療、18歳以上の身体障害者の障害の軽減を図る更生医療、精神疾患の通院医療である精神通院医療の3つで構成されます。障害を軽くしたり悪化を防いだりする医療について、自己負担を軽くする仕組みです。
- ✕不適切です。補装具費の支給は自立支援給付の一つであり、地域生活支援事業ではありません。義肢や車いす、補聴器などの購入・借受け・修理にかかる費用が対象です。地域生活支援事業には、相談支援、意思疎通支援、日常生活用具の給付・貸与、移動支援などがあります。
- 〇適切です(正答)。障害者総合支援法の対象となる障害者には、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)に加えて、政令で定める難病等により一定の障害がある者も含まれます。障害者手帳を持っていなくても、対象となる難病であればサービスを利用できます。
- ✕不適切です。この選択肢が問う障害福祉サービスの支給申請先は市町村です。市町村が本人の状態や生活環境、サービスの種類に応じて障害支援区分の認定などの必要な手続を行い、支給を決定します。同法に基づく自立支援医療などまで、すべて同じ実施主体・同じ手続になるわけではありません。