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第24回(令和3年度)

福祉サービスの知識等

問題46〜60・15問

書籍の中の文字や単語、文章を選択すると、その場でAI検索に行くことができます。

解説の中の色のついた語は、押すと意味が出ます。

問題46

面接場面におけるコミュニケーション技術について,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

この問題は、相談面接で使うコミュニケーション技術の基本を問うています。面接は情報を集める場であると同時に、との信頼関係をつくる場でもあります。

ポイントは次の3つです。

  • 質問には二つの形があり、「はい」「いいえ」で答えられるものを、自分の言葉で自由に語ってもらうものをと呼びます。
  • 繰り返しや要約といった技術は、聴いた内容を相手に返すことで理解のずれを防ぎ、話を深める働きをします。
  • 面接の技術は言葉のやりとりだけでなく、時間の使い方や話を進める順序など、場の組み立て方まで含みます。

したがって、質問の言い方への配慮(1)、話をまとめて返す要約(3)、面接の構造を整える技術(4)が、より適切な記述になります。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。「なぜ」で始まる質問は、理由を問い詰められているように受け取られやすく、責められていると感じたり、うまく答えられずに戸惑ったりすることがあります。理由を知りたいときは「どんなことがきっかけでしたか」のように、事情をたずねる言い方に置き換える配慮が必要です。
  2. ✕不適切です。「はい」「いいえ」で答えられるのはクローズドクエスチョンです。オープンクエスチョンは「そのときどう感じましたか」のように、クライエントが自分の言葉で自由に話せる質問を指します。事実を短く確かめたいときはクローズド、思いを語ってもらいたいときはオープンと使い分けます。
  3. 〇適切です(正答)。要約は、クライエントが話した内容を面接者が短くまとめて返す技術です。話が整理されるだけでなく、「あなたの話をこう受け取りました」と確認できるので、聞き違いをその場で正せます。クライエントが自分の状況を捉え直すきっかけにもなります。
  4. 〇適切です(正答)。コミュニケーション技術は、言葉のやりとりだけを指すものではありません。面接にどれだけ時間をかけるか、どの順番で話を進めるか、得た情報をどうまとめるかといった場の組み立ても、話しやすさを大きく左右する技術として含まれます。
  5. ✕不適切です。初回面接は、クライエントが安心して話せる関係をつくる場です。チェックリストの項目を次々と埋めていく進め方では、尋問のように感じられ、本当に困っていることが語られなくなります。まずは相手が話したいことに耳を傾け、必要な情報は会話の流れの中で確かめていきます。

問題47

ソーシャルワークの視点から,支援困難事例への対応として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・4・5

この問題は、簡単には解決しないに、の考え方でどう向き合うかを問うています。

ポイントは次の3つです。

  • 支援困難事例は、病気や経済的な困窮、家族関係など複数の事情が絡み合っているため、多職種・多機関が連携して関わることが欠かせません。
  • 支援者から見た「困った状態」を先に直そうとせず、まずは本人の思いを聴き、信頼関係をつくることから始めます。
  • 本人だけでなく、同居する家族が抱える課題にも目を向け、世帯全体で支援を組み立てます。

したがって、連携して支援すること(1)、経済的な理由での中止を避ける方法を探ること(4)、家族が使える制度につなぐこと(5)が、より適切な対応になります。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。支援困難事例では、や精神疾患、経済的な困窮、家族関係の問題などが重なっていることが多く、一人の専門職や一つの機関だけでは解決できません。医療・福祉・行政・地域が情報を持ち寄り、役割を分担して関わることで支援の糸口が見つかります。
  2. ✕不適切です。物が片づかない背景には、体力の低下や認知症、これまでの暮らしへのこだわり、周囲への不信などが隠れています。片づけを目的に切り出すと、自分の生活を否定されたと感じて関わりを拒まれかねません。まずは本人の困りごとや思いを聴き、信頼関係をつくることから始めます。
  3. ✕不適切です。では、虐待を受けたと思われる高齢者を見つけた人の通報先は市町村と定められています。まずは市町村に通報し、事実確認や訪問調査につなげます。生命に危険が及ぶ切迫した状況では警察の力も借りますが、訴えを受けて直ちに通報する先は市町村です。
  4. 〇適切です(正答)。お金がないことを理由にサービスをやめてしまうと、生活が一気に崩れるおそれがあります。を軽くする仕組みや、生活困窮者向けの相談窓口につなぐなど、利用を続けられる方法をともに探ることが支援者の役割です。
  5. 〇適切です(正答)。の枠だけで考えず、家族が抱える課題にも目を向ける視点です。精神障害のある家族がや相談支援につながれば、家族自身の生活が安定し、結果としての暮らしも落ち着きます。世帯全体を見て支援を組み立てます。

問題48

ソーシャルワークに関する次の記述のうち,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・4

この問題は、が受付から終結へと進む一連の流れの中で、それぞれの段階で何をするのかを問うています。

ポイントは次の3つです。

  • 支援は、(受付面接)、(情報収集と見立て)、支援計画の作成、実施、、終結という順に進みます。
  • アセスメントでは、本人だけを見るのではなく、家族や住まい、地域といった環境と、その相互の関わりまで見定めます。
  • 目標は長期と短期に分けて期間を区切って立て、記録は支援を振り返り質を高めるために活用します。

したがって、と支援機関の役割が合うかの確認(1)、問題と本人と環境の相互関係を見定めること(2)、終結時の不安への配慮(4)が、より適切な記述になります。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。インテークは最初の受付面接です。が何に困っているのか(主訴)を聴き取ったうえで、それが自分の機関で受け止められる内容かを見極めます。役割が合わないまま抱え込むと支援が行き詰まるため、必要に応じてふさわしい機関へつなぎます。
  2. 〇適切です(正答)。アセスメントは情報を集めるだけの作業ではありません。何が解決すべき問題なのか、クライエントはどういう人か、家族や住まい、地域といった環境はどうか、そしてそれらがどう影響し合っているのかまで見定めていく過程です。
  3. ✕不適切です。目標は、最終的に目指す姿を、そこへ至る段階をとして分けて立てるのが基本です。期間を区切ることで、達成できたかどうかを確かめられ、計画を見直す時期もはっきりします。期間を分けない立て方では評価ができません。
  4. 〇適切です(正答)。支援が終わることは、クライエントにとって「これから一人でやっていけるだろうか」という不安を伴います。これまでの歩みを一緒に振り返って本人の力を確かめ、困ったときの相談先を伝えておくなど、不安をやわらげる関わりが必要です。
  5. ✕不適切です。記録は支援を振り返るための大切な材料であり、(経験のある職員から助言や指導を受けること)でも活用されます。記録をもとに関わり方を検討することで支援の質が高まります。ただし取り扱いにはへの配慮が欠かせません。

問題49

ソーシャルワークにおける地域援助技術として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

この問題は、の三つの方法のうち、どれがに当たるかを見分ける力を問うています。

ポイントは次の3つです。

  • 地域援助技術(コミュニティワーク)は、地域全体を対象に、住民や団体に働きかけて活動や仕組みをつくり出す方法です。
  • 個別援助技術(ケースワーク)は、目の前の一人とその家族を対象に、個別の困りごとを一緒に解決していく方法です。
  • 集団援助技術()は、決まったメンバーの集まりを対象に、仲間との関わりを通して一人ひとりの力を引き出す方法です。

したがって、支え合い活動の組織化(1)、世代間交流の促進(3)、の組織化(4)が、地域に新しいつながりや組織を育てる働きかけとして地域援助技術に当たります。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。は、地域で助け合う活動づくりを進める役割を担います。住民が集まる場やちょっとした手助けの仕組みを地域の中に育てていく働きかけであり、地域全体を対象とする地域援助技術に当たります。
  2. ✕不適切です。特定の外国人からの相談に個別に応じ、その人の入院費用の問題を一緒に解決していく関わりで、個別援助技術(ケースワーク)に当たります。地域援助技術は、地域全体の課題に対して住民や関係機関に働きかけ、仕組みをつくっていく方法です。
  3. 〇適切です(正答)。老人クラブが子どもとの交流の場をつくる取り組みは、高齢者と子どもという世代を超えたつながりを地域に生み出す活動です。特定の個人の困りごとを解決するものではなく、地域の関係を豊かにする働きかけなので、地域援助技術に当たります。
  4. 〇適切です(正答)。被災した人々を支えるためにNPOを立ち上げ、活動する人や資源をまとめていく取り組みです。地域の課題に応える組織や仕組みを新たにつくり出す働きかけであり、地域援助技術に当たります。
  5. ✕不適切です。視覚障害者団体の会員という決まった集団を対象に、活動を通して一人ひとりの力を引き出す関わりであり、集団援助技術(グループワーク)に当たります。地域住民全体への働きかけや仕組みづくりではないため、地域援助技術には当たりません。

問題50

介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 3・5

この問題は、のどの行為がに当たり、どれがに当たるのか、そもそも算定できない行為はどれかを問うています。

ポイントは次の3つです。

  • 身体介護は、体に直接触れる介助に加え、状態に応じた専門的な配慮を要する調理や、利用者と一緒に行う見守り的援助も含みます。
  • 生活援助は、掃除、洗濯、調理など日常の家事の代行です。
  • 利用者本人への援助とは言えないことや、日常的な家事の範囲を超える手間のかかることは、そもそも訪問介護では算定できません。

したがって、一緒に行う被服の補修(3)は見守り的援助として、専門的な判断が要らない爪切り(5)はに当たらない行為として、いずれも身体介護で算定します。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。嚥下(飲み込み)が難しい人のための流動食づくりは、状態に合わせた食事の形態を判断する必要があり、専門的な配慮を要する調理として身体介護で算定します。ふつうの食事づくりは生活援助ですが、この場合は区分が変わります。
  2. ✕不適切です。自家用車の洗車は、利用者本人の日常生活を支える援助とは言えず、「日常生活の援助に該当しない行為」として訪問介護では算定できません。家族も使う車であればなおさらで、生活援助の対象にはなりません。
  3. 〇適切です(正答)。が手を貸したり見守ったりしながら、利用者と一緒に衣類を繕う関わりは、や重度化防止のための見守り的援助に当たり、身体介護として算定します。できることを取り上げず、一緒に行うところに意味があります。
  4. ✕不適切です。正月料理のように特別な手間をかけた調理は、日常的な家事の範囲を超えるため「日常生活の援助に該当しない行為」とされ、生活援助として算定できません。年に一度であっても扱いは変わりません。
  5. 〇適切です(正答)。爪や周囲の皮膚に異常がなく、専門的な判断や技術を必要としない場合の爪切りとやすりがけは、医行為に当たらない行為とされており、身体介護として算定できます。腫れや変形などの異常があるときは医療職に委ねます。

問題51

介護保険における通所介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

(デイサービス)について、の決まりを正しく理解しているかを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 報酬の基準となる所要時間は、通所介護計画に位置づけた内容を行うために必要な標準的な時間で算定します。単純に実際の滞在時間を数えるわけではありません。送迎にかかった時間は原則として含めません。
  • 通所介護計画は、利用者が希望するかどうかにかかわらず管理者が作成し、内容を説明して同意を得たうえで本人に交付します。
  • 食費やおむつ代などは、介護保険の利用料とは別に、実費として支払いを受けることが認められています。

したがって、送迎時間は所要時間に含まれないとする1、おむつ代を利用料以外の料金として受け取れるとする3、事業所の設備に宿泊する場合は延長加算を算定できないとする4の3つが正しい記述です。残る2は計画の作成義務、5は災害時に定員を超えたときの取扱いが誤りです。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。通所介護費の基準になる所要時間は、通所介護計画に位置づけられた内容のサービスを行うために必要な標準的な時間で算定します。実際に要した時間だけで決めるものではありません。事業所と自宅を行き来する送迎の時間は、これには含めません。なお、送迎の際に自宅の中で行った着替えや移動の介助については、一定の条件を満たせば所要時間に含めることができます。
  2. ✕不適切です。通所介護計画は、利用者が作成を希望するかどうかにかかわらず、事業所の管理者が作成しなければなりません。作成にあたっては利用者や家族の希望をふまえ、内容を説明して利用者の同意を得たうえで、本人に交付する必要があります。希望がないから作らなくてよい、という取扱いは認められていません。
  3. 〇適切です(正答)。通所介護では、おむつ代のほか、食費や日常生活費、通常の事業実施地域を越えて送迎する場合の交通費などについて、介護報酬とは別に実費の支払いを受けることが認められています。ただし、あらかじめ利用者に内容と金額を説明し、同意を得ておくことが条件です。
  4. 〇適切です(正答)。いわゆる「お泊まりデイ」のように、通所介護の事業所の設備を使ってそのまま宿泊する場合には、延長加算を算定できません。延長加算は、日中のサービス提供の前後に連続して日常生活上の世話を行ったことを評価するものであり、宿泊はこれとは別のものだからです。
  5. ✕不適切です。定員を超えて受け入れた場合には、原則として定員超過利用による減算が行われます。しかし、災害などやむを得ない事情で定員を超えた場合は例外とされ、減算されません。緊急時に事業所が受け入れをためらわなくてすむようにするための取扱いです。

問題52

介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・4

について、報酬の考え方と運営上の決まりを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 訪問入浴介護費は、かかった時間の長さではなく、1回あたりで決められています。
  • 職員体制は看護職員1人と介護職員2人の3人が原則ですが、身体の状況に支障が生じるおそれがなければ、主治の医師の意見を確認したうえで介護職員のみで行うことができます。
  • 全身入浴ができず清拭や部分浴にとどまった場合は、全身入浴より低い単位数で算定します。

したがって、特別な浴槽水の費用を利用料以外の料金として受け取れるとする2、肌に触れるタオル類は清潔なものを使うとする3、条件を満たせば介護職員のみで実施できるとする4の3つが正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。訪問入浴介護費は1回あたりで設定されており、サービス提供時間の長さによる区分はありません。時間の長さで区分されているのはなどです。なお、訪問入浴介護でも、全身入浴ができず清拭や部分浴にとどまった場合には減額して算定する仕組みはあります。
  2. 〇適切です(正答)。利用者が自分で選んで特別な浴槽水などを使った場合、その費用は通常の利用料とは別に受け取ることができます。ほかに、通常の事業実施地域を越えて訪問する際の交通費も別に受け取れます。いずれもあらかじめ内容と金額を説明し、同意を得ておく必要があります。
  3. 〇適切です(正答)。では、利用者の肌に直接触れるタオルなどは個人専用のものを使うなど、安全で清潔なものを使うと定められています。浴槽や器具を持ち込んで何人もの利用者を回るサービスなので、感染を広げないための配慮が特に重要になります。
  4. 〇適切です(正答)。訪問入浴介護は看護職員1人と介護職員2人の3人で行うのが原則です。ただし、利用者の身体の状況等に支障を生ずるおそれがない場合には、主治の医師の意見を確認したうえで、看護職員に代えて介護職員を充てることができます。この場合は所定単位数が減額されます。
  5. ✕不適切です。利用者の希望などで清拭や部分浴にとどまった場合は、全身入浴と同じ単位数ではなく、減額して算定します。全身の入浴に比べて手間や準備が少なくなるためです。同じ単位数を算定できるとしている点が誤りです。

問題53

介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 4・5

()について、計画を誰がどんなときに作るのか、記録や連続利用の取扱いはどうなっているのかを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 短期入所生活介護計画を作るのは事業所の管理者で、おおむね4日以上続けて利用する人が対象です。を作ったが作るのではありません。
  • 計画は利用者と家族に説明するだけでは足りず、利用者本人の同意を得たうえで交付します。
  • 在宅生活を支えるための一時的な利用なので、連続利用が長期化しないような歯止めが置かれています。

したがって、記録を完結の日から2年間保存するとする4と、連続して30日を超える日以降は算定できないとする5の2つが正しい記述です。1から3は、作成者・作成が必要な場合・同意の要否を入れ替えた誤りです。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。短期入所生活介護計画を作るのは、その事業所の管理者です。居宅サービス計画を作ったケアマネジャーが作るわけではありません。なお、事業所に介護支援専門員がいる場合には、その者に計画作成を担当させることが望ましいとされています。
  2. ✕不適切です。短期入所生活介護計画を作らなければならないのは、おおむね4日以上続けて利用する場合です。数日だけの短い利用まですべてに作成が義務づけられているわけではありません。ただし短い利用であっても、居宅サービス計画の内容に沿って支援を行う点は変わりません。
  3. ✕不適切です。計画の内容は、利用者や家族に説明するだけでは足りません。利用者本人に説明して同意を得たうえで、計画を交付する必要があります。本人の意思を確かめないまま支援の内容を決めてしまうことは、の尊重という考え方に反します。
  4. 〇適切です(正答)。では、サービス提供に関する記録は、その完結の日から2年間保存しなければならないとされています。あとから支援の経過を確認したり、事故や苦情があったときに事実を確かめたりするために必要な決まりです。
  5. 〇適切です(正答)。連続して30日を超えて利用した場合、30日を超える日以降については短期入所生活介護費を算定できません。ショートステイはあくまで在宅生活を続けるための一時的な利用であり、事実上の長期入所になってしまうことを防ぐための決まりです。

問題54

介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・4・5

について、どこまでが支給の対象になるかを問う問題です。手すりの取付け、段差の解消、床材の変更、扉の取替え、便器の取替えと、それらに付帯して必要となる工事が対象と決められています。

ポイントは次の3つです。

  • 住宅改修は取付けの工事を伴うものが対象で、置くだけで使えるものはとして扱われます。
  • 改修に付帯して必要になる工事は対象になりますが、水洗化や自動ドアの動力部分のように、改修そのものとは言えない部分は対象になりません。
  • 床材の変更は、滑りを防いだり移動をしやすくしたりするための改修として対象になります。

したがって、据え置き型の手すりは対象外とする1、自動ドアの動力部分は対象外とする4、畳から板の床への変更は対象になるとする5の3つが正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。介護保険の住宅改修で対象になる手すりは、壁などに取り付ける工事を伴うものです。便器を囲んで床に据え置くだけの手すりは工事がいらないため、住宅改修ではなくとして扱われます。工事を伴うかどうかが分かれ目になります。
  2. ✕不適切です。浴室の段差を解消する工事に伴って必要になる給排水設備の工事は、付帯して必要となる工事として住宅改修費の支給対象になります。手すりの取付けに伴う壁の下地の補強や、床材の変更に伴う下地の補修なども同じように対象です。
  3. ✕不適切です。和式便器から洋式便器への取替えは支給対象になりますが、水洗化そのものにかかる費用は対象になりません。水洗化や簡易水洗化の工事は、介護のために必要な改修というより、住宅の設備そのものを新しくする工事だと考えられるためです。
  4. 〇適切です(正答)。開き戸を引き戸に取り替えるなど、扉の取替えは支給対象になります。しかし、あわせて自動ドアにした場合、その動力部分の設置にかかる費用は住宅改修費の対象になりません。動力部分は利用者の自己負担となります。
  5. 〇適切です(正答)。畳敷きから板製の床材への変更は、滑りの防止や移動の円滑化のための床材の変更として支給対象になります。ほかに、浴室の床を滑りにくい材質に変えることや、屋外の通路面を滑りにくいものに舗装することなども対象です。

問題55

介護保険における夜間対応型訪問介護について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

について、計画・提供時間帯・報酬・対象者の決まりを問う問題です。夜間に定期的な巡回訪問と、通報を受けての随時の訪問を組み合わせて行うです。

ポイントは次の3つです。

  • がすでにあっても、事業所として夜間対応型訪問介護計画を作る必要があります。
  • 提供時間帯は事業所ごとに設定できますが、夜間として想定される時間帯は最低限含めなければなりません。
  • オペレーションセンターを置くかどうかで、報酬の組み立てが変わります。

したがって、計画の作成が必要とする1、オペレーションセンターを設置する場合は訪問1回ごとに算定できるとする3、オペレーターが同行して巡回しながら通報に対応できるとする4の3つが正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。居宅サービス計画がすでに作られている場合でも、その内容に沿って夜間対応型訪問介護計画を作成する必要があります。作成するのはオペレーションセンター従業者で、設置していない事業所では等が作成します。内容は利用者に説明し、同意を得ます。
  2. ✕不適切です。最低限含まなければならないのは、夜間として想定される22時から翌朝6時までの時間帯です。提供時間帯そのものは事業所ごとに設定できますが、この時間帯は必ず含めることとされています。24時から8時までとしている点が誤りです。
  3. 〇適切です(正答)。オペレーションセンターを設置している場合は、月ごとの基本夜間対応型訪問介護費に加えて、定期巡回サービスと随時訪問サービスをそれぞれ1回行うごとに算定します。これに対し、オペレーションセンターを設置しない場合は、訪問の回数にかかわらず月ごとの定額で算定します。
  4. 〇適切です(正答)。利用者の処遇に支障がない場合には、オペレーターが定期巡回サービスを行う訪問介護員等に同行し、地域を巡回しながら利用者からの通報に対応することが認められています。夜間は配置できる職員が限られるため、こうした柔軟な体制が認められています。
  5. ✕不適切です。夜間対応型訪問介護に、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯、中重度の人といった対象者の限定はありません。要介護1から5の人であれば利用できます。ただし要支援の人は対象外で、地域密着型サービスなので、原則としてその市町村のが利用するサービスです。

問題56

介護保険における認知症対応型通所介護について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 2・5

の人を対象としたであるについて、事業所の種類や提供できるサービスの中身を問う問題です。認知症の人が住み慣れた地域で日中を過ごし、家族の負担も軽くすることをねらいとしたです。

ポイントは次の3つです。

  • 事業所は単独型、併設型、共用型の3つに分かれ、などの居間や食堂を使って行うものが共用型です。
  • 一般の通所介護と同じように、栄養改善サービスや口腔機能向上サービスを提供することができます。
  • 計画に位置付けられ効果が見込める場合には、事業所の外でサービスを行うこともできます。

これらに当てはまる2と5が正しい記述です。計画を作るのはではなく管理者であること、の人もを受けていれば対象になることも、あわせて押さえておきましょう。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。認知症対応型通所介護計画を作成するのは、事業所の管理者です。管理者が利用者の心身の状況や希望をふまえて計画をまとめ、内容を利用者や家族に説明して同意を得ます。生活相談員が作成するという決まりはありません。
  2. 〇適切です(正答)。認知症対応型通所介護でも、がかかわってを防ぐ栄養改善サービスや、飲み込む力や口の中の状態を保つ口腔機能向上サービスを提供することができます。食べる力を支える取り組みは、認知症の人にとっても大切な支援です。
  3. ✕不適切です。65歳未満で認知症になった若年性認知症の人も、要介護認定を受けていれば利用できます。むしろ若年性認知症の人を受け入れ、担当者を決めてその人に合った支援を行った場合には、報酬の上で評価される仕組みもあります。
  4. ✕不適切です。、いわゆるグループホームなどの居間や食堂を活用して行うものは、共用型と呼ばれます。併設型とは、などの施設に併せて設けられた事業所で行うものを指します。
  5. 〇適切です(正答)。認知症対応型通所介護計画に位置付けられ、効果的ななどのサービスが提供できると認められる場合には、事業所の外でサービスを行うことができます。買い物や散歩など、暮らしの場面を生かした支援ができるようになっています。

問題57

指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・5

指定、いわゆる特別養護老人ホームについて、職員の配置や運営上守るべき決まりを問う問題です。細かい条文を暗記していなくても、施設運営の考え方を押さえていれば判断できます。

ポイントは次の3つです。

  • は常勤で1人以上置きますが、入所者の処遇に支障がなければ、同じ施設内の他の職務と兼ねることができます。管理者も常勤ですが、支障がなければ同一敷地内の他の事業所の職務と兼ねられます。
  • 施設は入所者の状態を定期的に検討し、在宅で暮らせると認められる人には退所の援助を行う必要があります。
  • 苦情を受け付けた場合は、その内容などを記録しなければなりません。

これらに合う2、3、5が正しい記述です。兼務を一切認めないという記述や、記録が不要とする記述は誤りだと見抜けるようにしましょう。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。介護支援専門員は常勤で1人以上置くことになっていますが、入所者の処遇に支障がない場合には、同じ施設内の他の職務と兼ねることが認められています。兼務を一切認めないという決まりではありません。
  2. 〇適切です(正答)。管理者は常勤でなければなりませんが、施設の管理に支障がない場合には、同一敷地内にある他の事業所や施設の職務に従事することができます。同じ敷地に複数の事業所を持つ法人の実情に合わせた決まりです。
  3. 〇適切です(正答)。施設は入所者の状態を定期的に検討し、居宅で日常生活を営めると認められる人には、本人や家族の意向もふまえて円滑に退所できるよう援助しなければなりません。入所したら終わりではなく、在宅に戻る可能性を見ていくことが求められます。
  4. ✕不適切です。入所者や家族から苦情を受け付けた場合は、その内容などを記録しなければならないと定められています。記録に残すことで対応の経過をあとから確認でき、再発の防止やサービスの改善につながります。
  5. 〇適切です(正答)。入所者が入院し、おおむね3月以内に退院できることが明らかに見込まれる場合には、原則として退院後に再びその施設へ円滑に入所できるようにしなければなりません。入院を理由に暮らしの場を失うことがないよう配慮する決まりです。
その後の制度の動き

2024(令和6)年4月から、管理者が兼務できる他の事業所・施設等について、同一敷地内でなくても、当該施設の管理上支障がない場合は兼務できることが明確化されました。本問は2021(令和3)年の出題であり、選択肢2は当時の基準に沿った正答です。同一敷地内での兼務が認められる点は現在も変わりません。

問題58

生活保護制度について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・5

制度の基本的な考え方と、扶助の中身を問う問題です。は、生活費に困っている利用者をにつなぐ役割も担うため、制度の骨組みを知っておく必要があります。

ポイントは次の3つです。

  • 生活保護は日本国憲法第25条の生存権を実現するため、国の責任で行われる制度です。困窮に至った理由は問われず、要件を満たせばに受けられます。
  • 扶助は生活、住宅、教育、医療、介護、出産、生業、葬祭の8種類です。
  • は原則として、それ以外の扶助は原則としてで行われます。

これらに合う2、3、5が正しい記述です。介護扶助はの給付とほぼ同じ範囲をカバーし、も含まれる点をあわせて覚えておきましょう。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。生活保護は、憲法第25条の生存権を保障するために国の責任で行われる制度です。実際に申請を受けて決定するのは都道府県知事や市長、福祉事務所を設ける町村長ですが、保護の基準は国が定めており、市町村の裁量で決められるものではありません。
  2. 〇適切です(正答)。生活保護法は無差別平等の原理を定めており、生活に困るに至った理由や過去の事情は問われません。要件を満たしていれば、誰でも等しく保護を受けることができます。
  3. 〇適切です(正答)。医療扶助は原則として現物給付で行われ、医療保護施設や、生活保護法による指定を受けた医療機関に委託して医療を提供する仕組みになっています。本人がいったん医療費を払って後から受け取る形ではありません。
  4. ✕不適切です。介護扶助には、や施設介護、福祉用具とともに住宅改修も含まれます。介護保険の給付とほぼ同じ範囲がカバーされ、介護保険で自己負担となる部分などが介護扶助でまかなわれます。
  5. 〇適切です(正答)。は家賃や地代などにあてるもので、原則として金銭給付で行われます。現物給付が原則なのは医療扶助と介護扶助であり、それ以外の扶助は金銭給付が原則だと整理して覚えましょう。

問題59

生活困窮者自立支援法について適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・5

について、支援の対象になる人と事業の仕組みを問う問題です。に至る前の段階で、生活に行き詰まりそうな人を早めに支える制度です。

ポイントは次の3つです。

  • 対象は、現に経済的に困っていて最低限度の生活を維持できなくなるおそれのある人であり、年齢や世帯の形は問いません。
  • 実施主体はを設置する自治体、つまり都道府県、市、福祉事務所を設ける町村です。事業はなどに委託することができます。
  • 必ず行う事業はと住居確保給付金の支給の2つです。就労準備支援事業と家計改善支援事業は行うよう努める事業とされ、一時生活支援事業や子どもの学習・生活支援事業は任意で実施されます。

これらに合う1、3、5が適切な記述です。相談支援の窓口に置かれるのは相談支援員などの支援員であり、弁護士の配置までは求められていない点にも注意しましょう。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。支援の対象は、経済的に困窮し最低限度の生活を維持できなくなるおそれのある人であり、親と同居して扶養されている成人の子も相談の対象になります。親の高齢化とともに世帯全体が行き詰まる、いわゆる8050問題への対応でも活用されています。
  2. ✕不適切です。自立相談支援機関に置かれるのは、主任相談支援員、相談支援員、就労支援員といった支援員であり、弁護士の配置は義務付けられていません。法律の専門的な相談が必要なときは、法テラスや弁護士会などにつなぎます。
  3. 〇適切です(正答)。自立相談支援事業は必ず行う事業とされ、都道府県、市、福祉事務所を設置する町村が実施します。福祉事務所を置かない町村の区域については、都道府県が担当することになります。
  4. ✕不適切です。自立相談支援事業は、や社会福祉法人、NPO法人などに委託して実施することができます。実際にも、委託を受けた団体が自立相談支援機関を運営している地域が多くあります。
  5. 〇適切です(正答)。一時生活支援事業は、住まいを失った人に一定の期間、宿泊する場所や衣食を提供する事業で、出題当時は任意で実施する事業に位置付けられていました。必ず行う事業とされているのは、自立相談支援事業と住居確保給付金の支給の2つです。
その後の制度の動き

2025年(令和7年)4月施行の生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律(令和6年法律第21号)により、一時生活支援事業は生活困窮者居住支援事業に改称され、宿泊場所や食事を提供するシェルター事業と、訪問して情報提供や助言を行う地域居住支援事業のうち、地域の実情に応じて必要と認めるものを行うになりました。ただし必ず行う事業は今も自立相談支援事業と住居確保給付金の支給の2つで、この問題の正答自体は変わりません。現在は選択肢5の、であるという前提が変わっています。

問題60

成年後見制度について正しいものはどれか。 3つ選べ。

答えと解説を見る

正答 1・3・5

について、申立てができる人や後見人になれる人、制度の理念を問う問題です。判断能力が十分でない人の財産や暮らしを、法律の面から守る仕組みです。

ポイントは次の3つです。

  • 後見開始の審判は、本人、配偶者、四親等内の親族、検察官などがに請求できます。身寄りがないなど特に必要な場合には、市町村長も請求できます。
  • になるための資格は決められておらず、親族でも、弁護士や司法書士、などの専門職でも、法人でもなることができます。
  • の尊重、残された能力の活用、が基本理念であり、本人の自発的な意思を尊重することが求められます。

これらに合う1、3、5が正しい記述です。本人が住んでいる家や土地を処分するには家庭裁判所の許可が必要である点も、あわせて押さえましょう。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。成年後見人になるための特別な資格はなく、子や兄弟姉妹などの親族もなることができます。弁護士や司法書士、社会福祉士といった専門職や、などの法人が選ばれることもあり、家庭裁判所が本人の事情に応じて選任します。
  2. ✕不適切です。市町村長は、本人の福祉を図るために特に必要があると認めるときは、後見開始の審判を請求することができます。四親等内の親族がいるというだけで請求できなくなるわけではなく、親族が申立てに協力してくれない場合などにも活用されています。
  3. 〇適切です(正答)。成年後見制度は、本人の自己決定の尊重、残された能力の活用、ノーマライゼーションを理念としています。後見人が本人に代わってすべて決めてしまうのではなく、本人の自発的な意思をできる限り尊重することが求められます。
  4. ✕不適切です。成年被後見人が住んでいる家や土地を売る、貸す、賃貸借を解除するといった場合には、家庭裁判所の許可が必要です。住まいを失うことは本人の生活に大きな影響を与えるため、成年後見人の判断だけでは行えません。
  5. 〇適切です(正答)。後見開始の審判は、本人のほか、配偶者、四親等内の親族、検察官などが請求することができます。判断能力が全く失われているとは限らない段階で本人が申し立てる場合もあるため、本人自身の請求も認められています。

用語の説明

介護支援専門員かいごしえんせんもんいん(ケアマネジャー)

要介護者・要支援者からの相談に応じ、その人に合ったサービスの利用計画をつくり、市町村やサービス事業者との連絡調整を行う専門職。都道府県の試験と研修を経て登録され、介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新研修を受けて更新します。

用語の説明

居宅サービス計画きょたくサービスけいかく(ケアプラン)

在宅の要介護者が、どの生活課題に対して、どのサービスを、どれだけ使うかをまとめた計画。介護支援専門員がつくるのが一般的ですが、利用者本人がつくること(セルフプラン)もできます。原案は、サービス担当者会議で専門的な意見を求めたうえで、利用者の同意を得て確定します。

用語の説明

課題分析かだいぶんせき(アセスメント)

利用者の心身の状況・環境・希望などを把握し、その人が自立した日常生活を送るうえで解決すべき課題を明らかにすること。居宅介護支援では、国が示す課題分析標準項目を満たす方式で行い、利用者の居宅を訪問して本人・家族に面接して行うことが必要です。

用語の説明

モニタリング

計画どおりにサービスが提供され、目標に近づいているかを継続して確認すること。居宅介護支援では、原則として少なくとも1か月に1回は利用者の居宅を訪問して面接し、少なくとも1か月に1回は結果を記録します。

用語の説明

任意事業にんいじぎょう

地域支援事業のうち、市町村の判断で行える事業。介護給付等費用適正化事業、家族介護支援事業、成年後見制度利用支援事業などがあり、地域の実情に応じて選べます。

用語の説明

現物給付げんぶつきゅうふ

お金ではなく、サービスそのものの形で給付を受けること。介護保険では、利用者が自己負担分だけを払い、残りは市町村が事業者へ直接支払うため、実際には現物給付の形になっています。

用語の説明

介護報酬かいごほうしゅう

事業者がサービスを提供したときに受け取る費用。厚生労働大臣が定め、原則3年ごとに改定されます。単位数に地域区分の単価を掛けて計算し、定めるにあたっては社会保障審議会の意見を聴くこととされています。

用語の説明

生活援助せいかつえんじょ

訪問介護のうち、掃除・洗濯・調理・買い物など、身体に触れない家事の援助。利用者本人のために行うものに限られ、同居家族のための家事や、日常生活の範囲を超える行為(大掃除、来客の接待など)は含まれません。

用語の説明

身体介護しんたいかいご

訪問介護のうち、入浴・排せつ・食事・移動など、利用者の身体に直接触れて行う介護。本人と一緒に行う自立支援のための調理や、見守り的な援助も、内容によっては身体介護に含まれます。

用語の説明

若年性認知症じゃくねんせいにんちしょう

65歳未満で発症した認知症。働き盛りの時期に起こるため、仕事や収入、子どもの養育など、生活への影響が大きく、就労支援や障害者施策も含めた幅広い支援が必要になります。

用語の説明

低栄養ていえいよう

エネルギーやたんぱく質が足りず、体重が減り、筋力や免疫の働きが落ちた状態。褥瘡や感染症、転倒の危険が高まります。食事量、意図しない体重減少、筋肉量などを合わせて評価します。血清アルブミン値だけで判断することはできません。

用語の説明

生活保護せいかつほご

生活に困窮する人に対し、最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度。資産や能力の活用を前提とし(補足性の原理)、費用は税でまかなわれます。保険料を払って備える社会保険とは、財源も考え方も異なります。

用語の説明

介護扶助かいごふじょ

生活保護の8つの扶助の一つで、介護に関する費用をまかなうもの。原則として現物給付で行われ、介護保険の被保険者である場合は、保険給付が優先し、自己負担分が介護扶助から支払われます。

用語の説明

医療扶助いりょうふじょ

生活保護の扶助の一つで、診察・薬・治療などの医療の費用をまかなうもの。原則として現物給付で、指定医療機関で受けます。

用語の説明

成年後見制度せいねんこうけんせいど

判断能力が不十分な人の財産管理や生活に必要な契約などを支える制度。家庭裁判所が援助する人を選ぶ法定後見と、本人が公正証書による契約で将来の支援者と内容を決める任意後見があります。現在の法定後見は、判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助に分かれます。

用語の説明

成年後見人せいねんこうけんにん

家庭裁判所に選ばれ、判断能力が欠けている人に代わって財産の管理や契約を行う人。親族のほか、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職や法人が選ばれることもあります。日用品の購入など日常生活に関する行為は、本人の判断が尊重されます。

用語の説明

社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかい

社会福祉法に基づき、地域福祉の推進を目的として全国・都道府県・市町村に置かれる民間の組織。住民や関係者の参加による地域づくり、日常生活自立支援事業、ボランティア活動の支援などを行います。

用語の説明

インテーク

相談の最初の面接。困りごとを聞き取り、その機関で対応できるかを見極め、信頼関係の土台をつくる段階です。ここですべてを解決しようとせず、本人の話を受け止めることが重視されます。

用語の説明

自己決定じこけってい

支援を受ける人が、自分のことを自分で決めること。援助者は選択肢と必要な情報を示して決定を支えますが、代わりに決めることはしません。判断能力が低下している場合も、本人の意向をできる限りくみ取ることが求められます。

用語の説明

グループワーク

集団の力を使って、参加者一人ひとりの成長や課題の解決を図る援助方法。メンバー同士が影響し合う関係(相互作用)を、援助者が意図的に活かすところが特徴です。

用語の説明

ソーシャルワーク

生活上の困難を抱える人と、その人を取り巻く環境の双方に働きかけ、暮らしを支える専門的な援助。個人への支援だけでなく、地域や制度に働きかけることも含みます。

用語の説明

ノーマライゼーション

障害のある人もない人も、地域で当たり前の暮らしを送れるようにするという考え方。障害のある人を変えるのではなく、社会の側の環境を変えていくという発想が根本にあります。

用語の説明

要介護認定ようかいごにんてい

介護保険のサービスを利用するために、どのくらい介護を必要とするかを市町村が調査・審査して判定する仕組み。軽い順に要支援1・2、要介護1〜5の7段階に分かれます。

用語の説明

管理栄養士かんりえいようし

栄養士法に基づく国家資格。傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導や、施設での給食管理・栄養管理など、専門性の高い栄養業務を担います。傷病者への栄養指導を行うときは、主治の医師の指導を受けることとされています。

用語の説明

努力義務どりょくぎむ

法律で「〜するよう努めなければならない」「〜努めるものとする」と定められた義務。従わなくても罰則はありませんが、実現に向けて努力することが求められます。「〜しなければならない」と書かれる通常の義務との違いが、試験でよく問われます。

用語の説明

自立相談支援事業

生活困窮者自立支援法に基づく必須事業。生活に困っている人の相談を幅広く受け止め、本人と一緒に自立支援計画をつくり、関係機関につなぐ。2024年の改正で、住まいに関する相談支援を行うことが明確化されました。

用語の説明

利用者負担りようしゃふたん

サービスを使ったときに本人が支払う分。負担の割合は所得に応じて決まります。施設の食費・居住費や、日常生活費(理美容代など)は、これとは別に自己負担します。

用語の説明

運営基準うんえいきじゅん

指定を受けた事業者が守るべき、運営の決まり。内容や手続の説明と同意、正当な理由のないサービス提供の拒否の禁止、秘密保持、記録の保存などが定められています。

用語の説明

金銭給付きんせんきゅうふ

サービスそのものではなく、お金で行う給付。生活保護では生活扶助などが金銭給付、医療扶助・介護扶助は現物給付が原則です。

用語の説明

訪問介護員ほうもんかいごいん(ホームヘルパー)

訪問介護を行う職員。介護福祉士や、所定の研修を修了した人が務めます。訪問介護計画に沿ってサービスを提供し、利用者の変化に気づいて事業所へ伝える役割も担います。

用語の説明

生活相談員せいかつそうだんいん

通所介護や特別養護老人ホームなどに置かれ、利用者・家族の相談に応じ、関係機関との連絡調整を行う職員。社会福祉士などが務めます。

用語の説明

生活支援コーディネーター

生活支援体制整備事業として置かれ、住民主体の通いの場や生活支援の担い手を掘り起こし、結びつける役割を担う人。協議体と一緒に地域づくりを進めます。

用語の説明

長期目標ちょうきもくひょう

居宅サービス計画で、生活課題の解決によって最終的に目指す状態を示す目標。達成の期間を定め、短期目標を積み上げて近づいていきます。

用語の説明

短期目標たんきもくひょう

長期目標に近づくための、当面の段階的な目標。期間を区切って設定し、達成の状況をモニタリングで確かめます。

用語の説明

医行為いこうい

医学的な判断や技術なしに行うと人体に危害を及ぼすおそれがある行為。体温測定や一定の条件を満たす服薬介助など、通知で原則として医行為ではないとされる行為もあります。ただし病状や実施条件によって判断が変わるため、介護職員は通知の条件を守り、医療職と連携して行います。

用語の説明

クライエント

相談援助を受ける人のこと。援助者から一方的に助けられる存在ではなく、自分のことを決める主体として扱われます。

用語の説明

地域援助技術ちいきえんじょぎじゅつ(コミュニティワーク)

個人への支援にとどまらず、地域の組織や住民に働きかけて、支え合いの仕組みや社会資源そのものをつくり変えていく方法。

用語の説明

オープンクエスチョン

「どのように」「何が」など、相手が自由に答えられる聞き方。話を広げ、本人の思いを引き出したいときに使います。

用語の説明

クローズドクエスチョン

「はい」「いいえ」や提示された選択肢など、答えの範囲を限定する聞き方。事実を確かめたいときや、話すことが負担な人には有効ですが、続けすぎると尋問のようになります。

用語の説明

支援困難事例しえんこんなんじれい

支援を拒む、家族関係が複雑、複数の問題が重なるなどで、通常の方法では進まない事例。抱え込まず、地域ケア会議など多職種で検討することが求められます。

用語の説明

無差別平等の原理

生活保護の原理の一つ。困窮に至った理由を問わず、要件を満たせば誰でも等しく保護を受けられるという考え方です。

用語の説明

福祉事務所ふくしじむしょ

生活保護をはじめとする福祉の事務を行う行政機関。都道府県と市(特別区を含む)は設置が義務、町村は任意です。

用語の説明

社会福祉法人しゃかいふくしほうじん

社会福祉事業を行うために、社会福祉法に基づいて設立される法人。特別養護老人ホームなどを運営し、地域における公益的な取組みを行うことが求められています。

用語の説明

高齢者虐待防止法こうれいしゃぎゃくたいぼうしほう

高齢者への虐待の防止と、養護者への支援を定めた法律。虐待は身体的虐待、介護の放棄(ネグレクト)、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つに分けられます。

用語の説明

家庭裁判所かていさいばんしょ

家庭の事件や少年事件を扱う裁判所。成年後見では、申立てを受けて後見等の開始を審判し、後見人を選び、監督します。

用語の説明

主訴しゅそ

本人が訴えている、いちばんの困りごと。援助はここから出発しますが、主訴の背景に本当の課題が隠れていることもあるため、丁寧に聴き取ります。

用語の説明

福祉用具貸与ふくしようぐたいよ

車いすや介護用ベッドなどを借り、自宅での生活や介護を助けるサービス。本人の状態に合う用具を選び、取り付けや調整も行います。購入費とは扱いが異なり、区分支給限度基準額の枠内で利用します。要支援者向けには介護予防福祉用具貸与があります。

用語の説明

訪問介護ほうもんかいご

訪問介護員などが要介護者の自宅を訪れ、入浴・排泄・食事などの身体介護や、調理・掃除などの生活援助を行うサービス。本人の日常生活を支えることが目的です。

用語の説明

訪問入浴介護ほうもんにゅうよくかいご

看護職員や介護職員が浴槽を自宅へ運び、安全に入浴できるよう介助するサービス。自宅の浴槽での入浴が難しい人などの清潔保持と心身の安楽を支えます。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

通所介護つうしょかいご(デイサービス)

在宅の要介護者が日帰りで事業所へ通い、食事・入浴などの介護や機能訓練を受けるサービス。外出や交流の機会をつくり、家族の介護負担を軽くする役割もあります。

用語の説明

短期入所生活介護たんきにゅうしょせいかつかいご

特別養護老人ホームなどに短期間泊まり、食事・入浴・排泄などの介護や機能訓練を受けるサービス。本人の生活を支えるとともに、家族の休息や冠婚葬祭などの間の介護も担います。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

ショートステイ

施設などに短期間泊まって介護や生活支援を受けること。介護保険では、日常生活の介護を中心とする短期入所生活介護と、医学的な管理や看護も行う短期入所療養介護があります。

用語の説明

住宅改修じゅうたくかいしゅう

住み慣れた家で安全に暮らせるよう、手すりの取付けや段差の解消などを行う工事。介護保険で費用の支給を受けるには、原則として工事前と工事後に市町村への申請が必要です。毎月の区分支給限度基準額とは別枠で扱います。

用語の説明

夜間対応型訪問介護やかんたいおうがたほうもんかいご

夜間の定期的な訪問と、利用者からの連絡に応じた訪問などで、排泄の介助や安否確認を行う地域密着型サービス。夜間も自宅で安心して暮らせるよう支えます。

用語の説明

認知症対応型通所介護にんちしょうたいおうがたつうしょかいご

認知症の人が日帰りで通い、その人の状態に配慮した介護や機能訓練を受ける地域密着型サービス。少人数での関わりや、落ち着いて過ごせる環境を大切にします。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

認知症対応型共同生活介護にんちしょうたいおうがたきょうどうせいかつかいご

認知症の人が少人数で共同生活を送り、家庭的な環境で介護や生活支援を受ける地域密着型サービス。本人のできることや役割を大切にします。要支援2の人には介護予防のサービスがあり、要支援1の人は対象外です。

用語の説明

グループホーム

支援を受けながら少人数で共同生活を送る住まいの呼び名。高齢者介護では主に認知症対応型共同生活介護を指しますが、障害福祉の共同生活援助などにも使われるため、対象となる制度を確かめます。

用語の説明

介護老人福祉施設かいごろうじんふくししせつ(特別養護老人ホーム)

常に介護が必要で、自宅で暮らすことが難しい人のための生活施設。介護保険の指定を受けた特別養護老人ホームで、食事・入浴・排泄などの介護、健康管理や生活支援を行います。小規模な地域密着型の施設は、介護保険上の分類が別です。

用語の説明

地域密着型サービスちいきみっちゃくがたサービス

住み慣れた地域での生活を支えるため、市町村が指定・監督する介護保険のサービス分類。小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護などがあり、原則として事業所のある市町村の住民が利用します。

用語の説明

介護保険かいごほけん

介護を必要とする人の生活を社会全体で支える公的な保険制度。市町村・特別区が運営し、保険料と公費を財源として必要なサービスの費用を給付します。本人の尊厳の保持と自立した生活を目指し、その仕組みを介護保険法が定めています。

用語の説明

福祉用具ふくしようぐ

心身の機能が低下した人の日常生活や機能訓練を助け、介護する人の負担も軽くする用具。車いす、介護用ベッド、入浴を助ける用具などがあり、本人の状態や使う場所に合うものを選びます。

用語の説明

機能訓練きのうくんれん

日常生活に必要な心身の機能や動作を保ち、改善するための訓練。歩く、立ち上がる、着替えるなど、本人が生活で実現したいことを目標に取り組みます。

用語の説明

障害福祉サービスしょうがいふくしサービス

障害のある人が地域で生活できるよう、介護、訓練、就労、住まいなどを支えるサービス。障害者総合支援法に基づき、本人の状態や生活環境などを踏まえて市町村が支給を決定します。

用語の説明

居宅介護きょたくかいご

自宅などで受ける介護を指す言葉。障害福祉サービスの名称としては、障害のある人の自宅で入浴・排泄・食事の介護や家事などを行う支援を指します。介護保険の「居宅介護支援」はケアプラン作成などを担う別のサービスです。

用語の説明

被保険者ひほけんしゃ

保険制度に加入し、保険の対象となる人。介護保険では第1号被保険者と第2号被保険者に分かれ、保険料を負担し、定められた条件を満たすと給付を受けます。制度を運営する保険者とは異なります。

用語の説明

自立支援じりつしえん

本人の意思と持っている力を尊重し、その人らしい生活を続けられるよう支えること。介護や福祉では、できることを活かす支援と、必要な援助や環境の調整を組み合わせます。何でも一人で行うよう求めることではありません。

用語の説明

守秘義務しゅひぎむ

仕事を通じて知った利用者や家族の秘密を、正当な理由なく他人に漏らしてはならない義務。介護支援専門員は仕事を辞めた後も守る必要があります。法令に基づく虐待の通報など、正当な理由のある情報提供まで禁じるものではありません。

用語の説明

住宅扶助じゅうたくふじょ

生活保護の扶助の一つで、住まいを確保するための家賃や、必要な住宅の維持・補修などに対応するもの。必要な生活費全体のうち、住居にかかわる部分を支えます。

用語の説明

スーパービジョンスーパービジョン

支援者が自分の援助を振り返り、経験のある専門職などから助言を受けて実践を改善する仕組み。知識や技術を育てる教育的機能、仕事の進め方を整える管理的機能、負担や不安を支える支持的機能があります。

用語の説明

社会福祉士しゃかいふくしし

病気、障害、生活環境などの理由で暮らしに支障がある人の福祉に関する相談に応じ、助言や関係機関との連絡調整を行う専門職。社会福祉士という名称を用いるためには、国家資格の登録が必要です。

用語の説明

生活困窮者自立支援法せいかつこんきゅうしゃじりつしえんほう

経済的に困窮し、生活を維持することが難しくなるおそれのある人への支援を定める法律。相談支援を中心に、仕事、住まい、家計などの課題に合わせて関係機関が連携し、自立した生活に向けて支えます。

用語の説明

NPOエヌピーオー

社会貢献活動を行い、得た利益を構成員に分配することを目的としない団体。活動のために収入を得ることはできます。このうち、特定非営利活動促進法に基づいて法人格を得たものがNPO法人です。

用語の説明

認知症にんちしょう

脳の病気や障害により、記憶、判断、言葉、段取りなどの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障が出ている状態。原因となる病気はさまざまで、現れ方や必要な支援も一人ひとり異なります。