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第27回(令和6年度)

介護支援分野

問題1〜25・25問

書籍の中の文字や単語、文章を選択すると、その場でAI検索に行くことができます。

解説の中の色のついた語は、押すと意味が出ます。

問題1

わが国の近年の介護を取り巻く状況の説明として適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・4

介護をめぐる近年の社会状況を問う問題です。それぞれの言葉が指すものと、増えているのか減っているのかを押さえます。

ポイントは次の3つです。

  • 老老介護(65歳以上の者が65歳以上の者を介護する状態)は増加傾向にあります。高齢化と核家族化が進み、配偶者や兄弟姉妹が介護の担い手になる場面が増えているためです。
  • ダブルケアは育児と介護を同時に担う状態、は家族の介護や日常生活上の世話を過度に担う子ども・若者のことで、いずれも近年の課題として位置づけられています。
  • 育児・介護休業法により、介護休暇(年5日、対象家族が2人以上なら年10日)と介護休業(対象家族1人につき通算93日まで、3回まで分割可)が制度化されています。

また、亡くなる場所は病院が減り、自宅や老人ホームが増える傾向にあります。したがって2・3・4が適切です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。老老介護は増加傾向にあります。高齢化が進み、平均寿命が延びる一方で核家族化も進んだため、高齢の配偶者や兄弟姉妹、子が介護を担う場面が増えています。介護する側も体力が落ちているため、共倒れの危険が高いことが課題になっています。
  2. 〇適切です(正答)。ダブルケアとは、育児と介護を同時に担う状態のことです。晩婚化・晩産化によって、子育ての時期と親の介護の時期が重なる人が増えており、時間的にも経済的にも負担が集中する課題として位置づけられています。
  3. 〇適切です(正答)。ヤングケアラーとは、家族の介護や日常生活上の世話を過度に担う子ども・若者のことです。2024(令和6)年6月施行の改正子ども・若者育成支援推進法で、国や地方公共団体等が支援に努めるべき対象に明記されました。学業や友人関係、進路に影響が及ぶことが問題とされ、国や自治体で実態把握と支援の取組が進められています。
  4. 〇適切です(正答)。育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)により、介護休暇と介護休業が制度化されています。介護休暇は年5日(対象家族が2人以上なら年10日)、介護休業は対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できます。
  5. ✕不適切です。老人ホームでの死亡者数は増加傾向にあります。人口動態統計では、亡くなる場所として病院の割合が下がり、自宅や老人ホームの割合が上がってきています。の場が病院以外にも広がっていることを示す変化です。

問題2

2021(令和 3)年度末における全国の要介護(要支援)認定者数の状況として正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 3・4

事業状況報告に基づく、要介護(要支援)認定者の姿を問う問題です。細かい数字ではなく、おおよその規模と傾向を押さえます。

ポイントは次の3つです。

  • 認定者のほとんどはです。(40歳以上65歳未満)はが原因の場合に限られるため、全体の数%にすぎません。
  • 第1号被保険者に占める認定者の割合(認定率)は2割弱です。ただし年齢が上がるほど急に高くなり、85歳以上では半数を超えます。
  • 女性のほうが平均寿命が長く、高齢の女性の人数が多いため、認定者数も女性のほうが多くなります。

また、状態区分別で最も多いのは要介護1で、要介護5が最も多いわけではありません。したがって3・4が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。要介護(要支援)認定者のうち第2号被保険者が占める割合は数%にすぎません。第2号被保険者がを受けられるのは、加齢に伴う16の特定疾病が原因で等になった場合に限られるためです。30%を超えるということはありません。
  2. ✕不適切です。第1号被保険者に占める要介護(要支援)認定者の割合(認定率)は2割弱です。40%を超えてはいません。65歳以上の多くの人は、認定を受けずに暮らしているということでもあります。
  3. 〇適切です(正答)。85歳以上になると、要介護(要支援)認定を受けている人の割合は半数を超えます。認定率は年齢とともに急に高くなり、前期高齢者では数%であるのに対し、、とりわけ85歳以上で大きく上がります。介護の必要が後期高齢者に集中していることを示す数字です。
  4. 〇適切です(正答)。要介護(要支援)認定者数は男性より女性のほうが多くなっています。女性のほうが平均寿命が長く、高齢期の人口そのものが多いことが主な理由です。
  5. ✕不適切です。状態区分別でみると、認定者数が最も多いのは要介護1です。要支援1から要介護1あたりの比較的軽い区分に人数が集中しており、要介護5は最も少ない部類に入ります。介護保険の利用者の多くが軽度者であることは、や重度化防止が重視される背景でもあります。

問題3

介護保険法に定める医療保険者の事務として正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 2・3

が市町村に届くまでの流れと、そこで各機関が担う役割を問う問題です。

流れは次のとおりです。

  • が、加入している第2号被保険者から、料と一体で料を徴収します。
  • 医療保険者が、支援納付金を納付します。
  • 支払基金が、市町村に介護給付費交付金と地域支援事業支援交付金を交付します。

つまり、交付を行うのは支払基金であって医療保険者ではありません。また、の保険料の(年金からの天引き)はが行います。したがって2・3が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。第1号被保険者の保険料の特別徴収は、年金保険者が年金から天引きして市町村に納入する仕組みです。医療保険者の事務ではありません。
  2. 〇適切です(正答)。医療保険者は、加入している第2号被保険者から、医療保険料と一体で介護保険料を徴収します。給与から天引きされる場合も、料に上乗せされる場合も、集める主体は医療保険者です。
  3. 〇適切です(正答)。医療保険者は、集めた保険料を原資として、社会保険診療報酬支払基金に対し介護給付費・地域支援事業支援納付金を納付します。全国の医療保険者から集められた資金が、支払基金でまとめられます。
  4. ✕不適切です。市町村に対して介護給付費交付金を交付するのは社会保険診療報酬支払基金です。医療保険者ではありません。医療保険者は集めて納付するところまでを担います。
  5. ✕不適切です。地域支援事業支援交付金を市町村に交付するのも社会保険診療報酬支払基金です。医療保険者の事務ではありません。

問題4

介護保険法に定める都道府県の責務として正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 2・4

第5条に定める、国・都道府県・市町村それぞれの責務を区別する問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をしなければならないとされています(第5条第2項)。である市町村を支える立場です。
  • に関する知識の普及及び啓発に努めることは、国及び地方公共団体の責務とされています(第5条の2)。都道府県もこれに含まれます。
  • の算定基準を定めるのは厚生労働大臣です。都道府県ではありません。

また、を指導・監督する責務や、高齢者の経済活動への参加を促す責務は、介護保険法には定められていません。したがって2・4が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。介護報酬(に要する費用の額の算定に関する基準など)を定めるのは厚生労働大臣です。都道府県の責務ではありません。全国一律の基準として定められ、地域区分による調整はあるものの、基準そのものを都道府県が設定することはありません。
  2. 〇適切です(正答)。介護保険法第5条第2項は、都道府県は介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるように、必要な助言及び適切な援助をしなければならないと定めています。保険者である市町村を支え、広域的な調整を担うのが都道府県の位置づけです。
  3. ✕不適切です。年金保険者を指導・監督するという責務は、介護保険法に定められていません。年金保険者は、に関わりますが、都道府県の指導監督下にあるわけではありません。
  4. 〇適切です(正答)。介護保険法第5条の2は、国及び地方公共団体は、認知症に対する国民の関心及び理解を深め、認知症である者への支援が適切に行われるよう、認知症に関する知識の普及及び啓発に努めなければならないと定めています。都道府県もこの地方公共団体に含まれます。
  5. ✕不適切です。高齢者が経済活動に参加することを促すという責務は、介護保険法には定められていません。高齢者の就業や社会参加に関する施策は、高年齢者雇用安定法やなど他の法律で扱われています。

問題5

介護保険の第 1 号被保険者について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 1・3

の違いを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 第1号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者です。への加入は要件になりません。
  • 等になった原因を問われるのは第2号被保険者のほうです。第2号は、加齢に伴う16のが原因の場合に限って給付を受けられます。第1号は原因を問いません。
  • のうち、の財源には第1号被保険者のが充てられます。第2号被保険者の保険料が充てられるのは、までです。

また、に当たらない転居では、転入した日から新しい市町村のになります。前の市町村の資格喪失は原則として住所を有しなくなった日の翌日ですが、その日に他の市町村に住所を移した場合は同日です。医療保険の加入・非加入で資格が動くのは第2号被保険者です。したがって1・3が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。第1号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者です。国籍や医療保険への加入の有無は要件になりません。住所があり65歳に達すれば、届出の有無にかかわらず被保険者になります。
  2. ✕不適切です。要介護状態等になった原因が特定疾病に限られるのは第2号被保険者です。第1号被保険者は、原因を問わず、要支援・要介護状態になればの対象になります。
  3. 〇適切です(正答)。地域支援事業のうち、包括的支援事業と任意事業の財源には、公費と第1号被保険者の保険料が充てられます。第2号被保険者の保険料が充てられるのは介護予防・日常生活支援総合事業までであり、任意事業には入りません。
  4. ✕不適切です。転入した日から新しい市町村の被保険者になります。前の市町村の資格喪失は原則として住所を有しなくなった日の翌日ですが、その日に他の市町村に住所を移した場合は同日です。翌月からではありません。なお、施設に入所するために住所を移した場合は、住所地特例により前の市町村が引き続きになることがあります。
  5. ✕不適切です。医療保険加入者でなくなったときに資格を失うのは第2号被保険者です。第2号被保険者は「40歳以上65歳未満の医療保険加入者」と定義されているためです。第1号被保険者の資格は、医療保険とは関係がありません。

問題6

区分支給限度基準額が適用されるサービスとして正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・4

(ごとに1か月に使える上限)が適用されるサービスを問う問題です。

適用されないものを覚えるのが早道です。次のものは区分支給限度基準額の枠の外にあります。

  • 、介護予防居宅療養管理指導
  • (短期利用を除く)、(短期利用を除く)、(短期利用を除く)
  • (そもそも施設は区分支給限度基準額の対象外)

は、別に支給限度基準額が定められています。したがって、の1・2・4が適用されるサービスです。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。適用されます。訪問介護はの代表であり、区分支給限度基準額の枠の中で使うサービスです。要介護度ごとに定められた単位数の範囲で、他の居宅サービスと組み合わせて計画に位置づけます。
  2. 〇適切です(正答)。適用されます。地域密着型通所介護も区分支給限度基準額の対象です。であっても、通いや訪問の形で居宅の生活を支えるものは、居宅サービスと同じ枠の中で管理されます。
  3. ✕不適切です。適用されません。居宅療養管理指導は区分支給限度基準額の対象外です。医師や薬剤師などが療養上の管理や指導を行うサービスで、他のサービスの区分支給限度基準額の枠は使いません。ただし、職種や利用者の状態等に応じて算定回数の限度が別に定められており、回数が無制限という意味ではありません。
  4. 〇適切です(正答)。適用されます。認知症対応型通所介護も区分支給限度基準額の対象です。地域密着型サービスの通所系であり、地域密着型通所介護と同じ扱いになります。
  5. ✕不適切です。適用されません。地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、入所して生活するサービスであり、区分支給限度基準額の対象外です。施設に入って包括的にサービスを受ける形のものは、1か月の上限額で管理する仕組みになじまないためです。

問題7

市町村長が指定する事業者が行うサービスとして正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・5

が市町村長か都道府県知事かを整理する問題です。

市町村長が指定するのは次のものです。

  • (2018(平成30)年4月から都道府県知事から移管)

都道府県知事が指定するのは次のものです。

  • (は指定、は開設許可)

したがって、居宅介護支援(1)、地域密着型サービスである(3)、介護予防支援(5)が市町村長の指定です。は居宅サービス、は介護予防サービスなので、いずれも都道府県知事が指定します。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。居宅介護支援事業者の指定権者は市町村長です。2018(平成30)年4月から、それまでの都道府県知事から市町村長へ移されました。である市町村が、地域のの質に責任を持てるようにするための見直しです。
  2. ✕不適切です。通所介護は居宅サービスであり、指定権者は都道府県知事です。ただし、利用定員18人以下の小規模なものはとして市町村長が指定します。規模によって指定権者が分かれる点に注意が必要です。
  3. 〇適切です(正答)。認知症対応型共同生活介護()は地域密着型サービスであり、市町村長が指定します。その市町村の住民が利用することを前提とするサービスであるため、保険者である市町村が指定と指導監督を担います。
  4. ✕不適切です。介護予防短期入所生活介護は介護予防サービスであり、指定権者は都道府県知事です。名前に「」が付いていても、地域密着型介護予防サービス(、介護予防認知症対応型共同生活介護)以外は都道府県知事の指定になります。
  5. 〇適切です(正答)。介護予防支援事業者の指定権者は市町村長です。の設置者が指定を受けるほか、2024(令和6)年4月からは指定居宅介護支援事業者も市町村長の指定を受けて介護予防支援を行えるようになりました。

問題8

介護保険制度の給付と利用者負担について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・4・5

のしくみを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 災害その他の特別な事情により、一時的に負担が困難になった場合には、市町村は定率の利用者負担を減免することができます。
  • を超えて使った分は、の対象外です。3割負担ではなく、全額(10割)が自己負担になります。
  • 理美容代や日常生活費など、いわゆるその他の日常生活費は保険給付の対象外で、実費を負担します。

また、施設介護サービス費の利用者負担は所得に応じて1割・2割・3割であり、一律2割ではありません。サービス計画費(の費用)には利用者負担がありません。したがって1・4・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。第50条により、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより利用者負担を支払うことが困難であると認めた場合には、市町村は定率の利用者負担を減額し、又は免除することができます。住宅の著しい損害はこの特別の事情に当たります。
  2. ✕不適切です。施設介護サービス費に係る利用者負担も、と同じく所得に応じて1割・2割・3割です。一律2割ではありません。2015(平成27)年8月から一定以上所得者は2割、2018(平成30)年8月から特に所得の高い者は3割とされています。
  3. ✕不適切です。区分支給限度基準額を超えてサービスを利用した場合、超えた部分は保険給付の対象外となり、全額が自己負担になります。3割負担ではありません。計画を立てる際に限度額を意識する必要があるのは、このためです。
  4. 〇適切です(正答)。入所者の理美容代は、その他の日常生活費として保険給付の対象外であり、実費を負担します。教養娯楽費や身の回り品の費用なども同じ扱いです。ただし、施設が費用を徴収するには、あらかじめ説明して同意を得ることが必要です。
  5. 〇適切です(正答)。居宅介護サービス計画費(、ケアプランの作成など)に利用者負担はありません。費用を理由にの利用をためらうことがないようにするためであり、介護保険の中でも例外的な扱いです。

問題9

高額介護サービス費について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 1・5

は、1か月のの合計が上限を超えたときに、超えた分を払い戻す制度です。

ポイントは次の3つです。

  • 算定は世帯単位で行われます。同じ世帯に複数の利用者がいる場合は、合算して上限と比べます。
  • 上限額は所得段階に応じて設定されています。住民税が課税されている世帯でも、上限額が高くなるだけで対象から外れるわけではありません。
  • 対象になるのは、などの利用者負担です。

なお、の自己負担、施設の食費・居住費、その他の日常生活費は対象になりません。したがって1・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。高額介護サービス費は世帯単位で算定されます。同じ世帯に複数の利用者がいる場合は、それぞれの利用者負担を合算して世帯の上限額と比べ、超えた分が払い戻されます。個人単位の上限額も別に設けられています。
  2. ✕不適切です。地域密着型サービスの利用に係る利用者負担額も、高額介護サービス費の支給の対象になります。居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービスの利用者負担が対象であり、サービスの種類によって除かれることはありません。
  3. ✕不適切です。住民税が課税されている者がいる世帯も、高額介護サービス費の対象になります。所得段階に応じて負担上限額が高く設定されているだけであり、対象から外れるわけではありません。
  4. ✕不適切です。負担上限額は1か月(月単位)で設定されています。6月単位ではありません。ひと月の利用者負担の合計が上限を超えた場合に、超えた分が払い戻されます。
  5. 〇適切です(正答)。利用者の負担上限額は所得によって異なります。受給者などの区分から、現役並み所得者の区分まで段階的に設定されており、所得が高いほど上限額も高くなります。

問題10

介護保険法に定める市町村介護保険事業計画について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・4

市町村と、他の計画との関係を問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 市町村老人福祉計画とは「一体のものとして」作成しなければなりません。両者は対象も内容も重なるため、一体で作られます。
  • 市町村地域福祉計画や高齢者居住安定確保計画などとは「調和が保たれたもの」でなければなりません。一体ではなく調和という関係です。
  • 計画期間は3年を1期とします。の改定やの見直しもこの3年周期に合わせて行われます。

また、の種類ごとの必要入所定員総数を定めるのはです。市町村計画では、各年度におけるの量の見込みなどを定めます。したがって1・2・4が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。第117条第7項は、市町村介護保険事業計画は市町村老人福祉計画と一体のものとして作成されなければならないと定めています。対象となる高齢者も、必要とされるサービスの見込みも重なるため、別々に作ることに意味がないからです。
  2. 〇適切です(正答)。市町村介護保険事業計画は、市町村地域福祉計画、市町村高齢者居住安定確保計画その他の等の保健、医療、福祉又は居住に関する事項を定める計画と調和が保たれたものでなければならないとされています。「一体」ではなく「調和」であることが、老人福祉計画との違いです。
  3. ✕不適切です。介護保険施設の種類ごとの必要入所定員総数を定めるのは、都道府県介護保険事業支援計画です。施設は広域的に整備されるため、都道府県が全体の量を見込みます。市町村計画で定めるのは、などの見込量です。
  4. 〇適切です(正答)。市町村介護保険事業計画では、各年度における地域支援事業の量の見込みを定めるものとされています。等対象サービスの種類ごとの見込量とあわせて、3年間の事業運営の土台になる数字です。
  5. ✕不適切です。計画期間は3年を1期とします。5年ではありません。3年ごとに見直され、それに合わせての保険料も設定し直されます。介護報酬の改定も原則として3年ごとに行われ、周期がそろえられています。

問題11

介護保険の財政について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・5

の財源構成を問う問題です。数字を正確に押さえます。

ポイントは次の3つです。

  • 及びの費用は、公費50%と50%で賄われます。
  • 公費50%の内訳は、居宅給付費では国25%(うち5%)、都道府県12.5%、市町村12.5%。施設等給付費では国20%(うち調整交付金5%)、都道府県17.5%、市町村12.5%です。都道府県の割合が高くなるのが施設等給付の特徴です。
  • の保険料の按分割合は、それぞれの人口比に応じて3年ごとに見直されます。制度施行時から変わってきました。

また、(横出しサービス)の費用は、その市町村の第1号被保険者の保険料で賄われます。したがって2・3・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。施設等給付の公費負担割合は、国20%(うち調整交付金5%)、都道府県17.5%、市町村12.5%です。国30%・都道府県10%・市町村10%ではありません。居宅給付費(国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%)と比べて、都道府県の負担割合が高くなっている点が特徴です。
  2. 〇適切です(正答)。調整交付金の総額は、介護給付及び予防給付に要する費用の総額の5%に相当する額です。市町村ごとのの割合や所得水準の違いによる財政力の差を調整するために、国が交付するものです。5%はあくまで全国の平均であり、市町村によって実際の交付割合は上下します。
  3. 〇適切です(正答)。介護給付及び予防給付に要する費用は、公費50%と保険料50%で賄われます。保険料50%の内訳は、第1号被保険者と第2号被保険者の人口比に応じて按分されます。
  4. ✕不適切です。第1号被保険者と第2号被保険者の保険料負担の按分割合は、それぞれの人数の比に応じて3年ごとに見直されており、制度施行以来変わってきました。高齢化に伴って第1号被保険者の割合が上がってきています。
  5. 〇適切です(正答)。市町村特別給付は、法律で定められた介護給付・予防給付とは別に、市町村が条例で独自に行う給付(配食サービスや移送サービスなど)です。その費用は、その市町村の第1号被保険者の保険料によって賄われます。実施するかどうかは市町村の判断であり、行えばその市町村の保険料に反映されます。

問題12

介護保険における第 2 号被保険者の保険料について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

のしくみを問う問題です。との違いで整理します。

ポイントは次の3つです。

  • 第2号被保険者の保険料は、加入するの算定方法に従います。では標準報酬月額と標準賞与額にそれぞれ料率を掛けて算出し、原則として事業主が半分を負担します。健康保険組合では規約により事業主の負担割合を増やすことができます。所得段階別定額保険料は第1号被保険者のしくみです。
  • 第2号被保険者の保険料は、だけでなく、のうちの費用にも充てられます。
  • を受けていても、被用者保険に加入して働いている人は第2号被保険者であり、保険料を支払います(勤労収入の認定では、料を必要経費として控除します)。

また、条例で保険料率を定めるのは第1号被保険者の保険料についてです。したがって1・3・4が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。第2号被保険者の保険料は、介護給付及び予防給付の費用に加えて、地域支援事業のうち介護予防・日常生活支援総合事業の費用にも充てられます。ただし、には充てられません。どこまでが第2号の負担範囲かが問われるところです。
  2. ✕不適切です。所得段階別定額保険料は第1号被保険者のしくみです。第2号被保険者の保険料は、加入している医療保険の算定方法に従って計算されます。被用者保険なら標準報酬月額と標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を掛け、なら所得割・均等割などの方式で算定されます。
  3. 〇適切です(正答)。被用者保険のの介護保険料には事業主負担があり、原則として労使折半です。ただし、健康保険組合では規約により事業主の負担割合を増やすことができます。給与から控除されるのは、この負担割合に応じた本人負担分です。
  4. 〇適切です(正答)。生活保護を受けていても、被用者保険に加入して働いている人は40歳以上65歳未満であれば原則として第2号被保険者となり、保険料を支払います。なお、医療保険に加入していないは第2号被保険者にならず、による要介護・などの要件を満たす場合に、他法による給付を優先したうえでが行われます。
  5. ✕不適切です。市町村が条例で定めるのは第1号被保険者の保険料率です。被用者保険の被保険者の介護保険料率は、加入している(健康保険組合、全国健康保険協会など)が定めます。

問題13

認知症総合支援事業において配置の対象とされているものとして正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・4

は、の一つで、の人と家族を地域で支えるための事業です。

配置の対象とされているのは次のものです。

  • (複数の専門職が家庭を訪問し、認知症が疑われる人に初期の集中的な支援を行う)
  • (医療機関、介護サービス、地域の支援機関の連携を図り、相談に応じる)
  • チームオレンジコーディネーター(が本人や家族を支える「チームオレンジ」づくりを進める)

一方、・販売の事業所に置かれる職種、介護サービス相談員は市町村が施設等に派遣して利用者の話を聞く仕組みで、いずれも認知症総合支援事業の配置対象ではありません。したがって2・3・4が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。福祉用具専門相談員は、指定福祉用具貸与事業所と事業所に配置される職種です。認知症総合支援事業の配置対象ではありません。
  2. 〇適切です(正答)。認知症地域支援推進員は、認知症総合支援事業において市町村に配置されます。医療機関、介護サービス事業所、地域の支援機関をつなぎ、認知症の人や家族からの相談に応じ、支援体制づくりを進める役割を担います。
  3. 〇適切です(正答)。チームオレンジコーディネーターは、認知症サポーターが認知症の人や家族の困りごとを支える「チームオレンジ」づくりを進める役割で、認知症総合支援事業の配置対象とされています。に基づいて整備が進められてきました。
  4. 〇適切です(正答)。認知症初期集中支援チームは、認知症総合支援事業の柱の一つです。医療と介護の複数の専門職がチームを組み、認知症が疑われる人や家族を訪問して、おおむね6か月を目安に集中的に関わり、適切な医療や介護につなげます。
  5. ✕不適切です。介護サービス相談員は、市町村が施設や事業所へ派遣し、利用者の話を聞いて事業者や市町村との橋渡しをする仕組み(介護サービス相談員派遣等事業)で、に位置づけられます。認知症総合支援事業の配置対象ではありません。

問題14

介護予防ケアマネジメント(第 1 号介護予防支援事業)について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 4・5

(第1号事業)は、のうちの一つで、総合事業を利用する人のを行うものです。

ポイントは次の3つです。

  • 対象は、に該当する、一定のサービスを前から利用する継続利用です。を併用する場合は指定介護予防支援、要介護者がを利用する場合はで扱うなど、利用するサービスに応じて区別します。
  • 実施主体は市町村で、が担い、指定居宅介護支援事業者に委託することもできます。医療機関が行うものではありません。
  • が適用されるについては、地域支援事業も、入所又は入居する施設が所在する市町村が行います(2015(平成27)年4月から)。

また、介護予防ケアマネジメントのはなく、費用の審査及び支払に係る事務はに委託することができます。したがって4・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。市町村は、地域支援事業の受託者への費用の審査及び支払に係る事務を、国民健康保険団体連合会に委託することができます。の審査支払と同じ仕組みを使うことで、市町村の事務負担を軽くしています。
  2. ✕不適切です。介護予防ケアマネジメントには利用者負担を求めません。地域支援事業には利用料を求める事業もありますが、ケアマネジメントは無料です。要支援者に対する介護予防支援(予防給付)にも利用者負担がなく、ケアマネジメントには負担を求めないという考え方で共通しています。
  3. ✕不適切です。介護予防ケアマネジメントを行うのは市町村であり、実際には地域包括支援センターが担います。指定居宅介護支援事業者に委託することもできます。医療機関が行わなければならないという定めはありません。
  4. 〇適切です(正答)。住所地特例が適用される被保険者については、地域支援事業(介護予防ケアマネジメントを含む)を、入所又は入居する施設が所在する市町村が行います。2015(平成27)年4月からの取扱いで、実際に住んでいる地域の資源につなげられるようにするためです。
  5. 〇適切です(正答)。介護予防ケアマネジメントの対象は、要支援者、基本チェックリストに該当する事業対象者、一定のサービスを要介護認定前から利用する継続利用要介護者です。要支援者が総合事業のみを利用する場合は第1号介護予防支援事業として行い、予防給付も併用する場合は指定介護予防支援として両者を含めた計画を作成します。

問題15

介護保険審査会について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 2・5

のしくみと、の対象を問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 介護保険審査会は都道府県に設置されます。市町村ではありません。
  • 委員は、を代表する委員3人、市町村を代表する委員3人、公益を代表する委員3人以上で構成されます。
  • 審査請求の対象は、に関する処分(の交付の請求に関する処分など)と、その他の徴収金に関する処分(滞納処分を含む)です。

の審査・支払はが行うもの、事業者や施設の指定は都道府県知事が事業者に対して行うもので、いずれも被保険者に対する処分ではないため対象外です。したがって2・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。介護保険審査会は都道府県に設置されます。市町村ではありません。市町村が行った処分について、市町村から独立した立場で判断する必要があるためです。
  2. 〇適切です(正答)。介護保険審査会の委員は、被保険者を代表する委員3人、市町村を代表する委員3人、公益を代表する委員3人以上で構成されます。処分を受ける側である被保険者の代表が入ることで、判断の公正さを保つ仕組みになっています。
  3. ✕不適切です。介護報酬の審査・支払は国民健康保険団体連合会が行う事務であり、被保険者に対する処分ではありません。介護保険審査会への審査請求の対象にはなりません。
  4. ✕不適切です。指定の指定は都道府県知事が施設に対して行う処分であり、被保険者に対する処分ではありません。介護保険審査会への審査請求の対象にはならず、行政不服審査法に基づく審査請求や取消訴訟によることになります。
  5. 〇適切です(正答)。保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分は、介護保険審査会への審査請求の対象です。滞納処分もこれに含まれます。ただし、拠出金や支援納付金に関する処分は明文で除かれています。

問題16

介護保険に関して市町村が有する権限について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 1・3

市町村と都道府県のどちらが持つ権限かを整理する問題です。

市町村が持つのは、としてに関わる権限です。

  • 老齢等年金給付の支給状況について、に資料の提供を求めること(の対象になるかどうかの確認に必要)
  • の賦課のため、被保険者やその属する世帯の世帯主などの収入について調査すること

都道府県が持つのは、事業者や資格に関わる権限です。

  • に係る報告の受理と調査
  • の登録と登録の消除

また、に関する(都道府県)が扱うもので、市町村がに報告を求める場面ではありません。したがって1・3が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。市町村は、の保険料を年金から特別徴収するかどうかを判断するため、被保険者に対する老齢等年金給付の支給状況について、年金保険者に対し資料の提供を求めることができます。年額18万円以上の年金を受けている人が特別徴収の対象になります。
  2. ✕不適切です。要介護認定に関する審査請求を扱うのは、都道府県に置かれる介護保険審査会です。市町村が医療保険者に必要な報告を求めるという権限ではありません。
  3. 〇適切です(正答)。市町村は、保険料の賦課に関して必要があるときは、被保険者やその属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の収入等について、報告を求めたり調査したりすることができます。第1号被保険者の保険料が所得段階別に設定されているため、収入の把握が必要になります。
  4. ✕不適切です。介護サービス情報の公表制度は都道府県知事が所管します。報告を受け、必要に応じて調査を行うのも都道府県知事であり、市町村の権限ではありません。
  5. ✕不適切です。介護支援専門員の登録及び登録の消除は都道府県知事が行います。不正の手段により登録を受けた場合の登録消除も都道府県知事の権限であり、市町村の権限ではありません。

問題17

要介護認定の認定調査票(基本調査)に含まれる項目として正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・5

票()の項目を問う問題です。

基本調査は次の5つの群と、特別な医療、日常生活自立度で構成されます。

  • 身体機能・起居動作(麻痺、、寝返り、起き上がり、座位保持、立ち上がり、歩行、視力、聴力など)
  • (移乗、移動、食事摂取、排尿、排便、口腔清潔、洗顔、整髪、上衣の着脱、外出頻度など)
  • (意思の伝達、生年月日を言う、短期記憶、徘徊など)
  • 精神・行動障害(被害的、作話、昼夜逆転、大声を出すなど)
  • 社会生活への適応(薬の内服、金銭の管理、日常の、買い物、簡単な調理など)

預貯金の額や学歴は、心身の状況とは関係がないため含まれません。したがって1・2・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。座位保持は、身体機能・起居動作の群に含まれる項目です。10分間程度座っていられるかどうかを、支えの有無を含めて確認します。
  2. 〇適切です(正答)。整髪は、生活機能の群に含まれる項目です。洗顔や口腔清潔などと同じく、「介助の方法」で評価する項目です。原則として実際に行われている介助の状況を確認します。
  3. ✕不適切です。預貯金の額は基本調査の項目に含まれません。認定調査は心身の状況を把握するためのものであり、経済状況を尋ねるものではありません。なお、社会生活への適応の群には「金銭の管理」という項目がありますが、これは金銭を自分で管理できるかどうかを見るもので、金額を尋ねるものではありません。
  4. ✕不適切です。学歴は基本調査の項目に含まれません。は心身の状況によって必要な介護の手間を評価するものであり、学歴は関係しません。
  5. 〇適切です(正答)。買い物は、社会生活への適応の群に含まれる項目です。「介助の方法」で評価する項目で、日常の買い物について実際にどのような介助が行われているかを確認します。薬の内服、金銭の管理、日常の意思決定、簡単な調理なども同じ群の項目です。

問題18

要介護認定の一次判定について正しいものはどれか。 2つ選べ。

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正答 1・3

のしくみを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 一次判定は、票のの結果との一部の項目をコンピュータで処理し、要介護認定等基準時間を推計するものです。この時間は1日当たりの時間として算出されます。
  • 要介護認定等基準時間は、介護の手間を表すためのものさしであって、実際にその人に費やされている介護時間そのものではありません。施設での介護時間の調査(1分間タイムスタディ)を基につくられた推計値です。
  • 審査及び判定の基準は厚生労働大臣が定め、全国共通です。どこで申請しても同じ判定になるようにするためです。

また、一次判定を行うのは市町村であり、に通知されるのはの審査判定を経た認定結果です。したがって1・3が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。要介護認定等基準時間は、1日当たりの時間として推計されます。この時間を判定の基礎にしますが、要支援2と要介護1はいずれも32分以上50分未満に相当するため、の低下と状態の安定性も評価して区分します。最終的にはや主治医意見書等も含めて審査判定します。
  2. ✕不適切です。要介護認定等基準時間は、介護の手間の量を表すために作られたものさしであり、実際に居宅等で行われている介護時間そのものではありません。施設での介護時間の調査を基に統計的に算出される推計値です。家庭で実際にかけている時間とは一致しません。
  3. 〇適切です(正答)。要介護認定の審査及び判定の基準は厚生労働大臣が定めており、全国共通です。住んでいる市町村によって判定が変わることがないようにするための仕組みです。
  4. ✕不適切です。要介護認定を行うのは市町村です。都道府県ではありません。一次判定も市町村が行い、その結果を介護認定審査会に通知してを求めます。
  5. ✕不適切です。被保険者に通知されるのは、介護認定審査会の審査及び判定の結果に基づいて市町村が行う認定の結果です。一次判定の結果そのものを通知しなければならないという定めはありません。

問題19

要介護認定に係る主治医意見書の項目として正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・3

の項目を問う問題です。

主治医意見書は、次のような内容で構成されています。

  • 傷病に関する意見(診断名、症状としての安定性、低下の直接の原因となっている傷病の経過など)
  • 特別な医療
  • 心身の状態に関する意見(日常生活の自立度、・周辺症状、その他の精神・神経症状、身体の状態など)
  • 生活機能とサービスに関する意見(移動、栄養・食生活、現在あるかまたは今後発生の可能性の高い状態とその対処方針、サービス利用による生活機能の維持・改善の見通し、医学的管理の必要性、サービス提供時における医学的観点からの留意事項、感染症の有無など)
  • 特記すべき事項

趣味や職歴は主治医意見書の項目ではありません。では大切な情報ですが、意見書の様式には含まれていません。したがって1・2・3が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。栄養・食生活は、主治医意見書の「生活機能とサービスに関する意見」の中の項目です。栄養状態(良好・不良)や食生活上の留意点などを記入する欄が設けられています。
  2. 〇適切です(正答)。感染症の有無は主治医意見書の項目です。感染症の有無(有・無・不明)と、有の場合はその内容を記入します。サービスを提供する側が必要な対応をとるために欠かせない情報です。
  3. 〇適切です(正答)。医学的管理の必要性は、主治医意見書の「生活機能とサービスに関する意見」の中の項目です。など、必要と考えられる医療系サービスにチェックを入れる欄になっています。
  4. ✕不適切です。趣味は主治医意見書の項目ではありません。ケアマネジメントのアセスメントでは、その人らしい暮らしを支えるうえで重要な情報になりますが、医師が医学的な見地から記入する意見書の様式には含まれていません。
  5. ✕不適切です。職歴も主治医意見書の項目ではありません。生活歴として支援に活かされる情報ではありますが、意見書の記入項目にはなっていません。

問題20

指定居宅介護支援におけるケアマネジメント業務として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・2・5

におけるの業務の範囲を問う問題です。

の過程は、原案の作成、、計画の説明と同意・交付、サービスの実施、、再アセスメントという流れをたどります。

  • アセスメントは、厚生労働大臣が定める課題分析標準項目(23項目)を満たす方式で行うこととされています。
  • 利用者が自分でサービスを選べるように、複数の事業所の情報を提供することは、の観点からも求められる業務です。
  • モニタリングでは、少なくとも1月に1回は利用者に面接し、その結果を記録します。面接は原則として利用者の居宅を訪問して行いますが、利用者の同意やサービス担当者会議等での関係者の合意などの要件を満たし、少なくとも2月に1回は居宅を訪問する場合、訪問しない月はテレビ電話装置等を活用できます。

一方、を主催するのは市町村やであり、住民による自発的活動の開発(など)も市町村が行うの役割です。したがって1・2・5が、より適切です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。アセスメントは、厚生労働大臣が定める課題分析標準項目を満たす方式で行うこととされています。基本情報に関する項目と課題分析に関する項目からなる23項目で、どの方式のシートを使う場合でも、この項目が押さえられている必要があります。
  2. 〇適切です(正答)。利用者が自らサービスを選べるようにするための情報提供は、指定居宅介護支援の基本的な業務です。基準でも、複数の事業者等を紹介するよう求めることができることを説明しなければならないとされており、公正中立を担保する仕組みになっています。
  3. ✕不適切です。地域ケア会議を主催するのは市町村又は地域包括支援センターです。介護支援専門員は、担当する事例について地域ケア会議に出席して情報提供や検討に加わる立場であり、主催する立場ではありません。
  4. ✕不適切です。住民による自発的活動の開発は、生活支援体制整備事業などを通じて市町村が地域支援事業として行うものです。介護支援専門員は、そうした活動を居宅サービス計画に位置づけるよう努める立場であり、開発そのものを担う業務とはされていません。
  5. 〇適切です(正答)。モニタリングは指定居宅介護支援の中心的な業務の一つです。少なくとも1月に1回は利用者に面接し、少なくとも1月に1回は結果を記録します。面接は原則として居宅を訪問して行いますが、所定の要件を満たして少なくとも2月に1回は居宅を訪問する場合、訪問しない月はテレビ電話装置等を活用できます。

問題21

居宅サービス計画の作成について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・4・5

等の基準に定める、作成上の決まりを問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • に認定審査会意見又は市町村によるサービスの種類の指定の記載がある場合は、利用者にその趣旨を説明して理解を得たうえで、その内容に沿って計画を作成しなければなりません。
  • を位置づける場合は、原則として利用する日数がの有効期間のおおむね半数を超えないようにします。在宅生活の継続という制度の趣旨に沿うための決まりです。
  • を位置づける場合は、等で利用の妥当性を検討し、必要な理由を居宅サービス計画に記載しなければなりません。

一方、厚生労働大臣が定める回数以上の(中心型)は、位置づけられないのではなく、市町村への届出が必要になるだけです。したがって1・4・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。被保険者証に認定審査会意見又は市町村によるサービスの種類の指定の記載がある場合には、は利用者にその趣旨を説明し、理解を得たうえで、その内容に沿って居宅サービス計画を作成しなければならないとされています。
  2. ✕不適切です。を位置づけるためにの専門医の意見を求めなければならないという定めはありません。地域密着型通所介護は、認知症の有無にかかわらず利用できる通所系のサービスです。
  3. ✕不適切です。厚生労働大臣が定める回数以上の訪問介護(生活援助中心型)を位置づけること自体は可能です。ただし、その場合は居宅サービス計画を市町村に届け出なければならず、市町村は等で検証を行います。位置づけられないのではなく、届出と検証の対象になるという仕組みです。
  4. 〇適切です(正答)。短期入所生活介護及び短期入所療養介護を位置づける場合は、原則として利用する日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにしなければならないとされています。在宅での生活の継続を支えるサービスであり、実質的な入所にならないようにするための決まりです。
  5. 〇適切です(正答)。福祉用具貸与を居宅サービス計画に位置づける場合には、サービス担当者会議を開催するなどして利用の妥当性を検討し、必要な理由を記載しなければならないとされています。あわせて、随時その必要性について検証を行うことも求められています。

問題22

指定居宅介護支援事業者の記録について正しいものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・4・5

事業者に義務づけられている記録の整備について問う問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 居宅介護支援経過(第5表)は、いつ、誰と、どのようなやりとりがあり、何を判断したのかを時系列で残すものです。担当が代わっても支援の経過をたどれるように、誰もが理解できる書き方が求められます。
  • 記録は、その完結の日から2年間保存しなければなりません。支援が終わった時点で廃棄してよいものではありません。
  • 事故の状況と採った処置、不正受給に関する市町村への通知など、基準に定められた事項は記録し整備しなければなりません。

また、記録が必要な苦情は、自ら提供した指定居宅介護支援又は自らがに位置づけた等に関する苦情です。関係のない苦情まですべて記録・保存する義務はありません。したがって1・4・5が正しい記述です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。居宅介護支援経過は、を通じて把握したことや、利用者・家族・サービス事業者とのやりとり、そのときの判断などを時系列で記載します。担当者が交代しても経過をたどれること、第三者が読んでも分かることが求められます。
  2. ✕不適切です。記録は、その完結の日から2年間保存しなければならないとされています(市町村の条例でより長い期間が定められる場合もあります)。支援が完結した時点で廃棄してよいものではありません。
  3. ✕不適切です。記録・保存の対象となるのは、自ら提供した指定居宅介護支援又は自らが居宅サービス計画に位置づけた指定居宅サービス等に関する苦情の内容等です。明らかに関係のない苦情まですべて記録し保存しなければならないという定めはありません。
  4. 〇適切です(正答)。基準は、指定居宅介護支援の提供により事故が発生した場合の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならないと定めています。あわせて、市町村、利用者の家族、必要な関係者への連絡と必要な措置を講じることも求められます。
  5. 〇適切です(正答)。基準は、利用者が偽りその他不正の行為によってを受けた場合には、遅滞なく意見を付して市町村に通知しなければならないとし、その記録を整備することも定めています。

問題23

指定介護予防支援について適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 1・3・4

指定の基本方針を問う問題です。に対するであり、と主体性の尊重が強く打ち出されています。

基本方針として定められているのは次のような内容です。

  • 利用者の心身の状況、置かれている環境等に応じて、利用者の選択に基づき、適切なサービスが多様な事業者から総合的かつ効率的に提供されるよう配慮すること
  • 及びと連続性及び一貫性を持った支援を行うよう配慮すること
  • は、利用者の個別性を重視した効果的なものとすること
  • 利用者による主体的な取組を支援し、常に利用者のの向上に対する意欲を高めるよう支援すること

一方、など医療系サービスを位置づける場合は、主治の医師等の指示が必要です。の設置者には等の担当職員、事業者にはの配置が求められます。の配置義務ではありません。したがって1・3・4が適切です。

選択肢ごとの解説

  1. 〇適切です(正答)。基本方針として、指定介護予防支援は、地域支援事業及び介護給付と連続性及び一貫性を持った支援を行うよう配慮して行われなければならないとされています。から要支援、要介護へと状態が変わっても、支援が途切れないようにするための考え方です。
  2. ✕不適切です。介護予防通所リハビリテーションなどの医療系サービスを介護予防サービス計画に位置づける場合には、主治の医師等の指示があることを確認しなければなりません。医学的な管理のもとで行われるサービスだからです。
  3. 〇適切です(正答)。基本方針は、介護予防サービス計画は利用者の個別性を重視した効果的なものとしなければならないと定めています。要支援者は状態が似ていても、生活の背景や意欲、地域資源との関わりが一人ひとり違うため、画一的な計画にしないことが求められます。
  4. 〇適切です(正答)。基本方針は、利用者による主体的な取組を支援し、常に利用者の生活機能の向上に対する意欲を高めるよう支援しなければならないと定めています。サービスを与えるのではなく、本人が自分の力を使って生活を立て直していくことを支えるという考え方です。
  5. ✕不適切です。指定介護予防支援事業者(地域包括支援センターの設置者)が置かなければならないのは、担当職員として保健師その他の指定介護予防支援に関する知識を有する職員です。介護福祉士の配置が義務づけられているわけではありません。

問題24

Aさん(80 歳,女性,要介護 2,認知機能は低下していない)は,長男と二人暮らしで,通所介護を利用している。その通所介護事業所の職員から,入浴時にAさんの体に直径 3 cm くらいのあざが数か所あることを見つけ,Aさんが「長男に怒鳴られて,叩かれた」と話していたことについての相談があった。高齢者虐待防止法を踏まえた介護支援専門員の対応として,より適切なものはどれか。 2つ選べ。

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正答 2・4

が疑われる場面での、の対応を問う事例問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 第7条は、による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者に対し、速やかに市町村に通報するよう努めなければならないと定めています(生命又は身体に重大な危険が生じている場合は通報が義務)。確証がなくても、「思われる」段階で通報するのが法の立て方です。
  • 介護支援専門員は、業務上関わる高齢者虐待を発見しやすい立場にある者として、早期発見に努める義務があります(第5条)。
  • 居室の確保などの措置(やむを得ない事由による措置)を決めるのは市町村です。介護支援専門員が決めるものではありません。

また、本人の安全が確保されないまま養護者を問いただすことは、虐待を悪化させる危険があります。したがって2・4が、より適切です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。あざが数か所あり、本人が叩かれたと話しているという状況は、身体的虐待が疑われる状態です。様子を見ている間に事態が深刻になるおそれがあります。高齢者虐待防止法は「虐待を受けたと思われる」段階での通報を求めており、確証を得てから動くという考え方ではありません。
  2. 〇適切です(正答)。高齢者虐待防止法第7条により、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに市町村に通報するよう努めなければならず、生命又は身体に重大な危険が生じている場合は通報しなければなりません。通報は違反にはならないと明記されており、介護支援専門員が一人で抱え込まないための仕組みです。
  3. ✕不適切です。やむを得ない事由による措置として居室を確保するかどうかを決めるのは市町村です。介護支援専門員が直ちに決められるものではありません。まず通報し、市町村が事実確認と判断を行う流れになります。
  4. 〇適切です(正答)。長男がいない場でAさんと話す機会を設けることは、本人の安全と率直な語りを守るために必要な配慮です。Aさんはが低下しておらず、自分の状況や希望を語ることができます。養護者の前では本当のことを話せないことが多いため、場の設定が重要になります。
  5. ✕不適切です。長男を厳しく問いただすことは、事態を悪化させ、Aさんへの報復を招くおそれがあります。また、養護者による虐待の背景には介護の負担や孤立があることが多く、養護者もまた支援の対象です。責める前に、市町村と連携して事実確認と支援の体制づくりを進めます。

問題25

Aさん(85 歳,女性)は,長女と二人暮らしである。Aさんは自宅で転倒して腰椎を圧迫骨折し,1 か月入院した。退院後,筋力低下が著しく,要支援 2 の認定を受けた。介護支援専門員が訪問したところ,Aさんは以前のように自分で家事や入浴をしたいと希望しているが,長女は転倒を心配してデイサービスでの入浴介助を希望していて折り合わない。自立支援・重度化防止の観点に立った介護支援専門員の対応として,より適切なものはどれか。 3つ選べ。

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正答 2・3・5

本人と家族の希望が食い違う場面で、・重度化防止の観点からどう関わるかを問う事例問題です。

ポイントは次の3つです。

  • 本人は自分で家事や入浴をしたいと希望しています。要支援2で、圧迫骨折後の筋力低下という改善の余地がある状態ですから、その希望は自立支援の方向に沿ったものです。家族の心配だけを理由に、できることを取り上げる計画にはできません。
  • 筋力低下がどこまで戻るのかを見きわめるには、医師やなど専門職の判断が必要です。見通しが立って初めて、目標も期間も決められます。
  • 食い違いは、どちらかを取るのではなく、同じ場で話し合って共通の目標をつくることで解いていきます。

また、目標や期間を定めない計画は、として成り立ちません。したがって2・3・5が、より適切です。

選択肢ごとの解説

  1. ✕不適切です。長女の希望だけに沿った計画は、本人の意思を置き去りにします。Aさんは自分で家事や入浴をしたいと希望しており、要支援2で改善の余地もあります。転倒の心配は、環境整備や訓練、見守りの工夫で減らしていくべきものであって、本人ができることを取り上げる理由にはなりません。
  2. 〇適切です(正答)。筋力低下がどこまで回復するのか、どのような運動や栄養が必要かは、医師、理学療法士、管理栄養士などの専門職に確認して初めて見通しが立ちます。圧迫骨折後の負荷のかけ方には注意も必要です。専門職の判断を踏まえることが、実現できる目標を立てる前提になります。
  3. 〇適切です(正答)。自宅で自立した生活を続けるには、段差や手すり、浴室の環境、動線、履物といった生活環境全般を把握し、転倒の危険を減らす必要があります。の活用も含めて考えることで、「危ないからやめる」ではなく「安全にできるようにする」方向へ進めます。
  4. ✕不適切です。目標や期間を定めない計画は、介護予防のケアマネジメントとして成り立ちません。では、目標を定め、期間を区切って、達成できたかどうかを評価することが求められます。様子を見るためという理由で目標を先送りすれば、の改善の機会を逃します。
  5. 〇適切です(正答)。Aさんと長女の希望が食い違ったままでは、どちらの側に立っても支援は続きません。同じ場で話し合い、転倒への不安と本人の意欲の両方を出し合ったうえで、自立支援・重度化防止という共通の目標を確かめることが、計画づくりの土台になります。

用語の説明

介護支援専門員かいごしえんせんもんいん(ケアマネジャー)

要介護者・要支援者からの相談に応じ、その人に合ったサービスの利用計画をつくり、市町村やサービス事業者との連絡調整を行う専門職。都道府県の試験と研修を経て登録され、介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新研修を受けて更新します。

用語の説明

居宅介護支援きょたくかいごしえん

在宅で暮らす要介護者について、介護支援専門員が居宅サービス計画(ケアプラン)をつくり、サービス事業者との連絡調整を行う介護保険のサービス。事業者を指定するのは市町村長です。利用者の自己負担はなく、費用の全額が保険から給付されます。

用語の説明

介護予防支援かいごよぼうしえん

要支援者について、介護予防サービス計画をつくり、事業者との連絡調整を行うサービス。従来、指定を受けられるのは地域包括支援センターの設置者で、居宅介護支援事業者は委託を受けて業務を行っていました。2024(令和6)年4月からは居宅介護支援事業者も市町村長の指定を受け、直接実施できます。

用語の説明

居宅サービス計画きょたくサービスけいかく(ケアプラン)

在宅の要介護者が、どの生活課題に対して、どのサービスを、どれだけ使うかをまとめた計画。介護支援専門員がつくるのが一般的ですが、利用者本人がつくること(セルフプラン)もできます。原案は、サービス担当者会議で専門的な意見を求めたうえで、利用者の同意を得て確定します。

用語の説明

介護予防サービス計画かいごよぼうサービスけいかく

要支援者について、介護予防支援の一環としてつくられる計画。生活機能の低下を防ぎ、できることを保つ視点で目標を立てるのが特徴で、本人が自分で取り組むことも計画に位置づけます。

用語の説明

サービス担当者会議

介護支援専門員が招集し、利用者・家族と、計画に位置づけたサービスの担当者が集まって、計画の原案について専門的な意見を出し合う会議。新しく計画をつくるときのほか、要介護認定の更新・区分変更のとき、計画を変更するときにも原則として開きます。利用者の希望による軽微な変更で、一連の手続きを行う必要がないと判断した場合は省略できます。やむを得ない理由があるときは、照会などで意見を求める形でも構いません。

用語の説明

課題分析かだいぶんせき(アセスメント)

利用者の心身の状況・環境・希望などを把握し、その人が自立した日常生活を送るうえで解決すべき課題を明らかにすること。居宅介護支援では、国が示す課題分析標準項目を満たす方式で行い、利用者の居宅を訪問して本人・家族に面接して行うことが必要です。

用語の説明

モニタリング

計画どおりにサービスが提供され、目標に近づいているかを継続して確認すること。居宅介護支援では、原則として少なくとも1か月に1回は利用者の居宅を訪問して面接し、少なくとも1か月に1回は結果を記録します。

用語の説明

ケアマネジメント

生活上の困りごとを抱える人について、相談の受付から、課題分析、計画の作成、サービスの調整、モニタリング、再評価までを一連の流れとして進める支援の方法。介護保険では、この方法を担う専門職が介護支援専門員です。

用語の説明

第2号被保険者だいにごうひほけんしゃ

介護保険の被保険者のうち、市町村の区域内に住む40歳以上65歳未満の医療保険加入者。給付を受けられるのは、加齢と関係が深い特定疾病が原因で要介護・要支援状態になった場合に限られます。保険料は加入している医療保険者が医療保険料とあわせて集めます。

用語の説明

特定疾病とくていしっぺい

第2号被保険者が介護保険の給付を受けられる原因となる病気。政令で16種類が定められています。加齢との関係が明らかで、要介護状態になる割合が高く、心身の変化が続いていく病気が選ばれており、重い病気であれば入るというものではありません。

用語の説明

認定調査にんていちょうさ

要介護認定の申請を受けて、市町村の職員などが訪問し、心身の状況を全国共通の調査票で調べること。調査項目の結果は一次判定に使われ、当てはめにくい様子は特記事項として書き添えられ、二次判定で読まれます。

用語の説明

主治医意見書しゅじいいけんしょ

要介護認定にあたって、市町村が申請者の主治医に求める医学的な意見書。病気の状況や、療養上の留意点などを記します。認定調査の結果とあわせて一次判定・二次判定の材料になります。

用語の説明

介護認定審査会かいごにんていしんさかい

市町村に置かれ、要介護認定の二次判定を行う合議体。保健・医療・福祉の学識経験者で構成されます。要介護状態区分を判定するだけでなく、必要な療養やサービスの利用について市町村に意見を述べることもできます。

用語の説明

一次判定いちじはんてい

認定調査の結果と主治医意見書をもとに、コンピュータで要介護状態区分の目安を出す段階。全国どこで申請しても同じ結果になるよう、基準は国が定めています。

用語の説明

二次判定にじはんてい

一次判定の結果に、認定調査の特記事項と主治医意見書を加えて、介護認定審査会が最終的に審査・判定する段階。一次判定で非該当となった人も、二次判定にかけられます。

用語の説明

区分支給限度基準額くぶんしきゅうげんどきじゅんがく

要介護・要支援の区分ごとに定められた、1か月に介護保険の対象として利用できるサービス量の上限。利用者負担分を含むサービス費を単位数で管理します。上限を超えて使った分は全額自己負担になります。福祉用具購入や住宅改修、居宅療養管理指導など、この上限とは別に扱われるサービスもあります。

用語の説明

住所地特例じゅうしょちとくれい

介護保険施設などに入所するために他の市町村へ住所を移した場合、移る前の市町村が引き続き保険者となる仕組み。施設が多い市町村に給付費の負担が偏ることを防ぐための例外です。

用語の説明

地域支援事業ちいきしえんじぎょう

市町村が行う、介護予防と地域の支え合いのための事業。介護予防・日常生活支援総合事業、包括的支援事業、任意事業の3つで構成されます。保険給付とは別枠で、要介護認定を受けていない人も対象になります。

用語の説明

包括的支援事業ほうかつてきしえんじぎょう

地域支援事業のうち、市町村が必ず行う事業。総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、在宅医療・介護連携推進事業、生活支援体制整備事業、認知症総合支援事業、地域ケア会議の推進が含まれます。

用語の説明

任意事業にんいじぎょう

地域支援事業のうち、市町村の判断で行える事業。介護給付等費用適正化事業、家族介護支援事業、成年後見制度利用支援事業などがあり、地域の実情に応じて選べます。

用語の説明

地域ケア会議ちいきケアかいぎ

市町村や地域包括支援センターが開く会議。個別の支援困難な事例を多職種で検討して支援の質を高めるとともに、そこから見えた地域の課題を政策づくりにつなげる役割があります。介護保険法に位置づけられています。

用語の説明

生活支援体制整備事業

包括的支援事業の一つ。生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)や協議体を置き、住民主体の通いの場や見守り、買い物支援などの担い手を地域で育てる事業です。

用語の説明

認知症総合支援事業

包括的支援事業の一つ。認知症初期集中支援チームや認知症地域支援推進員を置き、早い段階で本人・家族にかかわり、医療や介護につなぐ事業です。

用語の説明

介護保険事業計画かいごほけんじぎょうけいかく

市町村が3年を1期として定める、サービスの見込み量や取組みの計画。この見込み量をもとに第1号被保険者の保険料が決まります。都道府県は介護保険事業支援計画を定めます。

用語の説明

介護給付かいごきゅうふ

要介護1〜5と認定された人が受ける保険給付。居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス、居宅介護支援が含まれます。要支援の人が受けるのは予防給付です。

用語の説明

予防給付よぼうきゅうふ

要支援1・2と認定された人が受ける保険給付。介護予防サービスと地域密着型介護予防サービス、介護予防支援が含まれます。訪問介護と通所介護は予防給付から外れ、市町村の総合事業に移されています。

用語の説明

介護給付費かいごきゅうふひ

介護保険の保険給付に要する費用。法定代理受領の場合、多くは市町村から審査・支払の委託を受けた国民健康保険団体連合会が事業者の請求を審査し、給付分を支払います。利用者本人に払い戻す償還払いなどもあります。

用語の説明

市町村特別給付しちょうそんとくべつきゅうふ

法律で定められた介護給付・予防給付とは別に、市町村が条例で独自に設ける給付。配食や移送などの例があります。財源は、その市町村の第1号被保険者の保険料でまかないます。

用語の説明

高額介護サービス費こうがくかいごサービスひ

1か月に支払った利用者負担が上限を超えたとき、超えた分が後から払い戻される仕組み。上限は所得に応じて決まります。福祉用具購入費・住宅改修費や、施設での食費・居住費は対象になりません。

用語の説明

審査請求しんさせいきゅう

要介護認定や保険料の賦課などの処分に納得できないとき、都道府県に置かれる介護保険審査会に不服を申し立てること。サービスの質への苦情とは窓口が異なり、苦情は国民健康保険団体連合会などが受け付けます。

用語の説明

介護保険審査会かいごほけんしんさかい

都道府県に置かれ、市町村の処分に対する審査請求を扱う第三者機関。市町村に置かれる介護認定審査会(認定の二次判定を行う)とは、置かれる場所も役割も異なります。

用語の説明

国民健康保険団体連合会こくみんけんこうほけんだんたいれんごうかい(国保連)

都道府県ごとに置かれる団体。市町村から委託を受けて介護給付費の請求の審査・支払いを行うほか、サービスの質についての苦情を受け付け、事業者へ調査・指導・助言を行います。

用語の説明

社会保険診療報酬支払基金しゃかいほけんしんりょうほうしゅうしはらいききん

第2号被保険者の保険料を各医療保険者から集め、介護給付費・地域支援事業支援交付金として市町村に交付する機関。第2号被保険者の保険料が、いったんここに集められてから配られる点が試験でよく問われます。

用語の説明

財政安定化基金ざいせいあんていかききん

保険料の未納や給付費の増加で市町村の財政が不足したときに、資金の交付や貸付けを行うために都道府県が設ける基金。財源は国・都道府県・市町村が出し合います。

用語の説明

介護報酬かいごほうしゅう

事業者がサービスを提供したときに受け取る費用。厚生労働大臣が定め、原則3年ごとに改定されます。単位数に地域区分の単価を掛けて計算し、定めるにあたっては社会保障審議会の意見を聴くこととされています。

用語の説明

生活援助せいかつえんじょ

訪問介護のうち、掃除・洗濯・調理・買い物など、身体に触れない家事の援助。利用者本人のために行うものに限られ、同居家族のための家事や、日常生活の範囲を超える行為(大掃除、来客の接待など)は含まれません。

用語の説明

中核症状ちゅうかくしょうじょう

認知症の症状のうち、脳の細胞が壊れることで直接生じる症状のこと。記憶障害、見当識障害(時間・場所・人がわからなくなる)、実行機能障害(段取りを立てられない)、失語・失行・失認などが当たります。程度の差はあっても、認知症の人に共通して現れます。

用語の説明

看取りみとり

人生の最終段階にある人に寄り添い、最期まで支えること。どこで、どのように過ごしたいかを本人・家族・医療介護のチームで話し合って進めます(アドバンス・ケア・プランニング)。急変時の対応をあらかじめ決めておくことが大切です。

用語の説明

生活保護せいかつほご

生活に困窮する人に対し、最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度。資産や能力の活用を前提とし(補足性の原理)、費用は税でまかなわれます。保険料を払って備える社会保険とは、財源も考え方も異なります。

用語の説明

介護扶助かいごふじょ

生活保護の8つの扶助の一つで、介護に関する費用をまかなうもの。原則として現物給付で行われ、介護保険の被保険者である場合は、保険給付が優先し、自己負担分が介護扶助から支払われます。

用語の説明

養護者ようごしゃ

高齢者虐待防止法でいう、高齢者を現に養護している家族・親族・同居人など(養介護施設従事者等を除く)。養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を見つけた人は、市町村に通報する義務(生命・身体に重大な危険があるとき)があります。

用語の説明

ヤングケアラー

家族の介護や日常生活の世話を過度に担い、学業や仕事、自分の生活に負担が生じている子ども・若者。本人が負担を自覚していないこともあり、周囲が気づき、家族全体に必要な支援を届けることが大切です。

用語の説明

第1号被保険者だいいちごうひほけんしゃ

介護保険の被保険者のうち、市町村の区域内に住む65歳以上の人。40〜64歳の医療保険加入者は第2号被保険者と呼ばれます。第1号被保険者は、原因を問わず、要介護・要支援と認定されればサービスを利用できます。

用語の説明

要介護認定ようかいごにんてい

介護保険のサービスを利用するために、どのくらい介護を必要とするかを市町村が調査・審査して判定する仕組み。軽い順に要支援1・2、要介護1〜5の7段階に分かれます。

用語の説明

福祉用具専門相談員ふくしようぐせんもんそうだんいん

介護保険で福祉用具を借りたり買ったりするときに、選び方や使い方を助言する専門職。利用者ごとに福祉用具サービス計画を作成し、用具の調整・使用方法の説明や、その後の点検(モニタリング)を行います。

用語の説明

管理栄養士かんりえいようし

栄養士法に基づく国家資格。傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導や、施設での給食管理・栄養管理など、専門性の高い栄養業務を担います。傷病者への栄養指導を行うときは、主治の医師の指導を受けることとされています。

用語の説明

基本チェックリスト

運動・栄養・口腔・閉じこもり・認知機能・うつなど、生活機能の低下を調べる25項目の質問票。市町村の窓口などで使われ、65歳以上の第1号被保険者が該当すると、要介護認定を受けていなくても「事業対象者」として総合事業のサービスを利用できます。

用語の説明

事業対象者じぎょうたいしょうしゃ

基本チェックリストで生活機能の低下がみられ、介護予防・生活支援サービス事業(総合事業の第1号事業)を利用できると判断された65歳以上の人。要介護認定を受けなくてもサービスにつながれる仕組みです。

用語の説明

介護予防・日常生活支援総合事業

市町村が地域の実情に応じて行う地域支援事業の一つ(略して総合事業)。主に要支援者・事業対象者が利用する「介護予防・生活支援サービス事業(第1号事業)」(訪問型サービス・通所型サービス・その他の生活支援サービス・介護予防ケアマネジメント)と、65歳以上の人を広く対象とする「一般介護予防事業」からなります。一定のサービスを要介護認定前から利用する継続利用要介護者も、市町村の判断により、そのサービスを利用できる場合があります。

用語の説明

地域包括支援センターちいきほうかつしえんセンター

高齢者の暮らしを地域で支える相談拠点。原則として保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員又はそれぞれに準ずる者が置かれ、総合相談、権利擁護、介護予防ケアマネジメントなどを行います。市町村が設置するほか、包括的支援事業の委託を受けた法人などが設置することもできます。

用語の説明

保険給付ほけんきゅうふ

介護保険から支払われる給付。要介護者への介護給付、要支援者への予防給付、市町村が独自に設ける市町村特別給付の3つに分かれます。

用語の説明

利用者負担りようしゃふたん

サービスを使ったときに本人が支払う分。負担の割合は所得に応じて決まります。施設の食費・居住費や、日常生活費(理美容代など)は、これとは別に自己負担します。

用語の説明

被保険者証ひほけんしゃしょう

介護保険の被保険者であることを示す証。第1号被保険者には全員に交付され、第2号被保険者には要介護認定を受けた人などに交付されます。要介護状態区分や認定の有効期間が記載されます。

用語の説明

特別徴収とくべつちょうしゅう

第1号被保険者の保険料を、年金から天引きして集める方法。一定額以上の年金を受けている人が対象で、原則はこちらです。年金保険者が市町村に納入します。

用語の説明

調整交付金ちょうせいこうふきん

国が市町村に交付する介護保険の財源の一つ。後期高齢者の割合や所得の水準といった、市町村ではどうにもならない差を埋めるために配られます。全国平均でみた割合が決まっているため、市町村ごとの額には差が出ます。

用語の説明

介護サービス情報の公表制度

利用者が事業所を選べるように、事業者が基本情報と運営情報を都道府県に報告し、都道府県が公表する仕組み。報告は義務で、都道府県は必要に応じて調査を行えます。

用語の説明

指定権者していけんじゃ

事業者を指定する権限を持つ行政機関。原則として、居宅サービス・介護予防サービスと介護老人福祉施設は都道府県知事、地域密着型サービス・地域密着型介護予防サービス・居宅介護支援・介護予防支援は市町村長が指定します。介護老人保健施設と介護医療院は、指定ではなく開設許可を受けます。

用語の説明

理学療法士りがくりょうほうし(PT)

座る・立つ・歩くといった基本的な動作の回復や維持を助ける専門職。運動療法や物理療法を用い、医師の指示のもとで行います。

用語の説明

介護福祉士かいごふくしし

社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格。専門的な知識と技術をもって介護を行い、本人や介護者への指導も行います。研修を受けるなど一定の条件のもとで、喀痰吸引や経管栄養も実施できます。

用語の説明

保健師ほけんし

保健指導を担う国家資格の専門職。地域包括支援センターに置かれ、介護予防ケアマネジメントや健康づくりの支援を行います。

用語の説明

認知症地域支援推進員

認知症総合支援事業として市町村に置かれ、医療・介護・地域の支援を結びつける役割を担う人。認知症ケアパスづくりや本人・家族への支援も行います。

用語の説明

認知症初期集中支援チーム

認知症が疑われる人や、その家族を訪問し、おおむね6か月の間、集中的に支援して医療・介護につなぐチーム。複数の専門職と、認知症の専門医で構成されます。

用語の説明

基本調査きほんちょうさ

認定調査のうち、全国共通の調査票で心身の状況を選択式に確認する部分。この結果がコンピュータによる一次判定にかけられます。書ききれない様子は特記事項に記します。

用語の説明

特記事項とっきじこう

認定調査で、選択式の項目に当てはめにくい具体的な様子を書き添える欄。介護認定審査会が二次判定を行うときの重要な材料になります。

用語の説明

要介護状態ようかいごじょうたい

入浴・排せつ・食事などの日常生活の基本的な動作について、継続して常時介護を要する状態。おおむね6か月にわたって続くと見込まれることが要件です。

用語の説明

介護予防ケアマネジメント

総合事業を利用する事業対象者などに対して、地域包括支援センターが行うケアマネジメント。生活機能の低下を防ぐ視点で目標を立て、本人が取り組むことも計画に位置づけます。

用語の説明

被用者保険ひようしゃほけん

会社などで働く人とその扶養家族を対象とする医療保険(健康保険など)。第2号被保険者の介護保険料は医療保険料とあわせて集めます。就業中の被保険者と事業主が原則折半しますが、健康保険組合は規約で事業主の負担を増やすことができ、退職後の任意継続では本人が全額を負担します。

用語の説明

認知症施策推進大綱

2019(令和元)年にまとめられた国の方針。「共生」と「予防」を車の両輪とし、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられる社会を目指すとしています。

用語の説明

生活機能せいかつきのう

心身の働き、日常の活動、社会への参加をまとめてとらえた考え方。病気の有無だけでなく、暮らしがどう成り立っているかを見る視点です。

用語の説明

高齢者虐待防止法こうれいしゃぎゃくたいぼうしほう

高齢者への虐待の防止と、養護者への支援を定めた法律。虐待は身体的虐待、介護の放棄(ネグレクト)、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つに分けられます。

用語の説明

福祉用具貸与ふくしようぐたいよ

車いすや介護用ベッドなどを借り、自宅での生活や介護を助けるサービス。本人の状態に合う用具を選び、取り付けや調整も行います。購入費とは扱いが異なり、区分支給限度基準額の枠内で利用します。要支援者向けには介護予防福祉用具貸与があります。

用語の説明

居宅療養管理指導きょたくりょうようかんりしどう

通院が難しい人の自宅を医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士などが訪れ、療養や服薬、栄養、口腔の管理・指導を行うサービス。ケアプランに必要な情報も提供します。区分支給限度基準額の対象外ですが、利用者負担はあります。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

訪問介護ほうもんかいご

訪問介護員などが要介護者の自宅を訪れ、入浴・排泄・食事などの身体介護や、調理・掃除などの生活援助を行うサービス。本人の日常生活を支えることが目的です。

用語の説明

訪問看護ほうもんかんご

主治医の指示に基づき、看護師などが自宅で療養する人を訪れて、病状の観察、療養上の世話、診療の補助などを行うサービス。本人の状態などにより介護保険または医療保険で利用します。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

訪問リハビリテーションほうもんリハビリテーション

医師の指示の下、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが自宅を訪れ、生活に必要な動作や機能の維持・回復を支援するサービス。実際の住環境に合わせて練習や助言を行います。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

通所介護つうしょかいご(デイサービス)

在宅の要介護者が日帰りで事業所へ通い、食事・入浴などの介護や機能訓練を受けるサービス。外出や交流の機会をつくり、家族の介護負担を軽くする役割もあります。

用語の説明

通所リハビリテーションつうしょリハビリテーション(デイケア)

病院・診療所・介護老人保健施設などへ通い、医師の指示に基づいて心身機能や生活動作の維持・回復を目指すサービス。専門職によるリハビリテーションを中心とし、在宅生活の継続を支えます。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

短期入所生活介護たんきにゅうしょせいかつかいご

特別養護老人ホームなどに短期間泊まり、食事・入浴・排泄などの介護や機能訓練を受けるサービス。本人の生活を支えるとともに、家族の休息や冠婚葬祭などの間の介護も担います。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

短期入所療養介護たんきにゅうしょりょうようかいご

介護老人保健施設や介護医療院などに短期間泊まり、看護や医学的管理の下での介護、リハビリテーションなどを受けるサービス。短期入所生活介護に比べ、医療上の支援が必要な人の受入れを担います。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

特定施設入居者生活介護とくていしせつにゅうきょしゃせいかつかいご

介護保険の指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなどで、入居者が食事・入浴などの介護や機能訓練を受けるサービス。建物の名称ではなく、そこで提供される介護保険サービスの名称です。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

特定福祉用具販売とくていふくしようぐはんばい

入浴や排泄に使う用具など、貸し借りになじみにくい福祉用具の購入を支える仕組み。一部の用具には貸与と購入を選べるものもあります。購入費の限度額は、毎月の区分支給限度基準額とは別枠です。要支援者向けには特定介護予防福祉用具販売があります。

用語の説明

住宅改修じゅうたくかいしゅう

住み慣れた家で安全に暮らせるよう、手すりの取付けや段差の解消などを行う工事。介護保険で費用の支給を受けるには、原則として工事前と工事後に市町村への申請が必要です。毎月の区分支給限度基準額とは別枠で扱います。

用語の説明

小規模多機能型居宅介護しょうきぼたきのうがたきょたくかいご

同じ事業所への「通い」を中心に、「訪問」と「泊まり」を必要に応じて組み合わせる地域密着型サービス。顔なじみの職員が継続して関わり、自宅での生活を支えます。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

地域密着型通所介護ちいきみっちゃくがたつうしょかいご

利用定員が18人以下の小規模な通所介護。日帰りで食事や入浴などの介護、機能訓練を受けます。地域密着型サービスなので、原則として事業所のある市町村の住民が利用します。

用語の説明

認知症対応型通所介護にんちしょうたいおうがたつうしょかいご

認知症の人が日帰りで通い、その人の状態に配慮した介護や機能訓練を受ける地域密着型サービス。少人数での関わりや、落ち着いて過ごせる環境を大切にします。要支援者向けの介護予防サービスもあります。

用語の説明

認知症対応型共同生活介護にんちしょうたいおうがたきょうどうせいかつかいご

認知症の人が少人数で共同生活を送り、家庭的な環境で介護や生活支援を受ける地域密着型サービス。本人のできることや役割を大切にします。要支援2の人には介護予防のサービスがあり、要支援1の人は対象外です。

用語の説明

グループホーム

支援を受けながら少人数で共同生活を送る住まいの呼び名。高齢者介護では主に認知症対応型共同生活介護を指しますが、障害福祉の共同生活援助などにも使われるため、対象となる制度を確かめます。

用語の説明

地域密着型特定施設入居者生活介護ちいきみっちゃくがたとくていしせつにゅうきょしゃせいかつかいご

入居定員29人以下の介護専用の有料老人ホームなどで、入居者が介護や機能訓練を受ける地域密着型サービス。原則として施設のある市町村の住民が利用します。

用語の説明

地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護ちいきみっちゃくがたかいごろうじんふくししせつにゅうしょしゃせいかつかいご

入所定員29人以下の特別養護老人ホームで受ける介護や生活支援。地域密着型サービスに分類され、原則として施設のある市町村の住民が利用します。住まいと介護が一体となっており、区分支給限度基準額の対象外です。

用語の説明

介護老人福祉施設かいごろうじんふくししせつ(特別養護老人ホーム)

常に介護が必要で、自宅で暮らすことが難しい人のための生活施設。介護保険の指定を受けた特別養護老人ホームで、食事・入浴・排泄などの介護、健康管理や生活支援を行います。小規模な地域密着型の施設は、介護保険上の分類が別です。

用語の説明

介護老人保健施設かいごろうじんほけんしせつ(老健)

病状が安定した要介護者に、医学的管理の下での介護や看護、リハビリテーションを行う施設。自宅で生活できるようになることを目指し、在宅復帰とその後の生活を支えます。

用語の説明

介護医療院かいごいりょういん

長期にわたって医療と介護の両方を必要とする人のための施設。日常的な医学的管理、看護、介護、看取りなどを行い、住まいとしての生活の場も提供します。

用語の説明

居宅サービスきょたくサービス

介護保険のサービス分類の一つ。訪問介護・通所介護・短期入所・福祉用具貸与などが含まれます。「居宅」は自宅だけでなく、有料老人ホームなどの居室を含むこともあります。在宅で使うサービスすべてが、この分類に入るわけではありません。

用語の説明

地域密着型サービスちいきみっちゃくがたサービス

住み慣れた地域での生活を支えるため、市町村が指定・監督する介護保険のサービス分類。小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護などがあり、原則として事業所のある市町村の住民が利用します。

用語の説明

介護保険施設かいごほけんしせつ

介護保険の施設サービスを提供する施設の総称。現在は介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院が該当します。有料老人ホームやグループホームなど、高齢者が入居する住まいがすべて含まれるわけではありません。

用語の説明

施設サービスしせつサービス

介護保険施設で、施設サービス計画に基づいて受ける介護・看護・生活支援などの総称。施設の種類によって、生活支援、在宅復帰、長期療養など重点となる役割が異なります。

用語の説明

介護予防サービスかいごよぼうサービス

要支援者が、できることを保ち、生活機能の低下を防ぐために利用する介護保険のサービス分類。介護予防訪問看護や介護予防通所リハビリテーションなどがあります。市町村の総合事業とは制度上区別されます。

用語の説明

地域密着型介護予防サービスちいきみっちゃくがたかいごよぼうサービス

要支援者が地域で暮らし続けるための介護予防サービス。介護予防認知症対応型通所介護・介護予防小規模多機能型居宅介護・介護予防認知症対応型共同生活介護があり、共同生活介護は要支援2の人が対象です。

用語の説明

介護保険かいごほけん

介護を必要とする人の生活を社会全体で支える公的な保険制度。市町村・特別区が運営し、保険料と公費を財源として必要なサービスの費用を給付します。本人の尊厳の保持と自立した生活を目指し、その仕組みを介護保険法が定めています。

用語の説明

介護予防かいごよぼう

介護が必要な状態になることを防ぎ、すでに支援や介護が必要な人についても状態の改善や悪化の防止を目指すこと。運動だけでなく、栄養、口腔の健康、外出や社会参加などを通じて、生活する力を保ちます。

用語の説明

要介護者ようかいごしゃ

入浴・排泄・食事などの基本的な生活動作について、継続して介護を必要とする人。介護保険では、年齢や病気などの要件を満たし、要介護認定を受けることで介護給付を利用します。

用語の説明

要支援状態ようしえんじょうたい

日常生活に支援が必要で、介護予防の取組によって生活機能の維持・改善を目指す状態。要介護状態とは区分され、介護保険では要支援1・要支援2に分かれます。

用語の説明

要支援者ようしえんしゃ

要支援状態にある人。介護保険では要支援認定を受け、介護予防サービスや市町村の総合事業などを利用して、自立した生活を続けることを目指します。要介護者と利用できるサービスが異なります。

用語の説明

要介護度ようかいごど

どの程度の介護が必要かを表す区分。介護保険では要介護1から要介護5に分かれます。病名や病気の重さだけで決まるものではなく、生活の中で必要となる介護の手間をもとに判定します。

用語の説明

福祉用具ふくしようぐ

心身の機能が低下した人の日常生活や機能訓練を助け、介護する人の負担も軽くする用具。車いす、介護用ベッド、入浴を助ける用具などがあり、本人の状態や使う場所に合うものを選びます。

用語の説明

認知機能にんちきのう

情報を理解し、覚え、判断し、行動を組み立てる脳の働き。記憶、言葉の理解、時間や場所の把握、注意、計画や段取りなどが含まれます。日常生活で何ができ、何に困っているかを見る手がかりになります。

用語の説明

居宅介護きょたくかいご

自宅などで受ける介護を指す言葉。障害福祉サービスの名称としては、障害のある人の自宅で入浴・排泄・食事の介護や家事などを行う支援を指します。介護保険の「居宅介護支援」はケアプラン作成などを担う別のサービスです。

用語の説明

訪問診療ほうもんしんりょう

通院が難しい人に対して、医師があらかじめ計画を立て、定期的に自宅などを訪れて診療すること。急な病状の変化などに応じて、その都度訪れる往診とは区別します。

用語の説明

医療保険者いりょうほけんしゃ

健康保険組合や全国健康保険協会など、医療保険を運営する主体。介護保険では第2号被保険者の介護保険料を医療保険料とあわせて集め、介護納付金を社会保険診療報酬支払基金へ納める役割があります。

用語の説明

年金保険者ねんきんほけんしゃ

年金制度を運営し、年金を支給する主体。介護保険では、対象となる年金受給者の年金から介護保険料を差し引き、市町村へ納める特別徴収に関わります。医療保険者とは役割が異なります。

用語の説明

保険者ほけんしゃ

保険制度を運営し、保険料を集め、必要な給付を行う主体。介護保険では市町村と特別区が保険者となり、要介護認定なども行います。制度に加入する人である被保険者と区別します。

用語の説明

被保険者ひほけんしゃ

保険制度に加入し、保険の対象となる人。介護保険では第1号被保険者と第2号被保険者に分かれ、保険料を負担し、定められた条件を満たすと給付を受けます。制度を運営する保険者とは異なります。

用語の説明

社会保険しゃかいほけん

病気、介護、老齢、失業など生活上のリスクに備え、保険料を出し合って、必要になった人に給付を行う公的な仕組み。介護保険や医療保険、年金保険などがあり、制度に応じて公費も使われます。

用語の説明

介護保険事業支援計画かいごほけんじぎょうしえんけいかく

都道府県が、介護保険の給付を円滑に行うために定める計画。広域的な視点で介護保険施設の整備や介護人材の確保などを進め、市町村の介護保険事業計画を支えます。

用語の説明

公正中立こうせいちゅうりつ

利用者の立場に立ち、特定のサービスや事業者に不当に偏らず支援すること。本人の希望と生活上の課題に沿って情報や選択肢を示します。事業者へ機械的に均等に振り分けるという意味ではありません。

用語の説明

自立支援じりつしえん

本人の意思と持っている力を尊重し、その人らしい生活を続けられるよう支えること。介護や福祉では、できることを活かす支援と、必要な援助や環境の調整を組み合わせます。何でも一人で行うよう求めることではありません。

用語の説明

守秘義務しゅひぎむ

仕事を通じて知った利用者や家族の秘密を、正当な理由なく他人に漏らしてはならない義務。介護支援専門員は仕事を辞めた後も守る必要があります。法令に基づく虐待の通報など、正当な理由のある情報提供まで禁じるものではありません。

用語の説明

被保護者ひほごしゃ

生活保護を現に受けている人。生活保護を必要とする状態にある人を広く指す「要保護者」とは区別します。要保護者には、まだ生活保護を受けていない人も含まれます。

用語の説明

身体的虐待しんたいてきぎゃくたい

殴る、蹴るなど、体に傷ができたり、傷ができるおそれのある暴力を加えたりする虐待。介護の場では乱暴な扱いや、正当な理由のない身体拘束も問題になります。

用語の説明

保険料ほけんりょう

保険の給付に備えて加入者などが負担するお金。介護保険では、サービスを使っているかどうかにかかわらず被保険者が負担します。サービスを使ったときに支払う利用者負担とは異なります。

用語の説明

老人福祉法ろうじんふくしほう

高齢者の健康と生活の安定を支え、福祉を進めるための法律。老人福祉施設や市町村による福祉の措置などを定めます。やむを得ない事情で介護保険のサービスを利用することが難しい人への保護にもかかわります。

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医療保険いりょうほけん

病気やけがに必要な診察や治療などの費用を、保険の仕組みで支える制度。日本の公的な制度には、勤務先を通じて加入する被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度などがあります。介護保険とは対象や給付の仕組みが異なります。

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国民健康保険こくみんけんこうほけん

被用者保険や後期高齢者医療制度などに加入していない住民を主な対象とする公的医療保険。都道府県と市町村が運営するものと、同じ業種の人などでつくる国民健康保険組合があります。生活保護を受けている人などは適用から除かれます。

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認知症サポーターにんちしょうサポーター

養成講座などを通じて認知症への正しい理解を学び、認知症の人や家族を身近な地域や職場で見守り、支える人。学んだことを周囲に伝える、困ったときに手助けするなど、自分にできる範囲で協力します。

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認知症にんちしょう

脳の病気や障害により、記憶、判断、言葉、段取りなどの認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障が出ている状態。原因となる病気はさまざまで、現れ方や必要な支援も一人ひとり異なります。

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拘縮こうしゅく

関節の周囲の筋肉や皮膚などが硬くなったり縮んだりして、関節を動かせる範囲が狭くなること。長く動かさない状態などで起こり、着替え、清潔の保持、姿勢の調整といった日常生活や介助に影響します。

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ケアプランケアプラン

本人が望む生活と生活上の課題を踏まえ、支援の目標や利用するサービス、役割分担などをまとめた計画。介護保険では、在宅の要介護者の居宅サービス計画、要支援者の介護予防サービス計画、施設入所者の施設サービス計画などがあり、対象と生活の場に応じて作成します。

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後期高齢者こうきこうれいしゃ

人口統計や高齢者の医療制度などで用いられる、75歳以上の人を指す年齢区分。65歳から74歳を前期高齢者と呼ぶ区分と対になっています。年齢の呼び方と、一定の障害がある65歳以上75歳未満の人も対象になり得る後期高齢者医療制度の加入範囲は区別します。

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意思決定いしけってい

自分の希望や価値観に照らして情報や選択肢を検討し、どうするかを決めること。医療や介護では、日々の暮らし方から治療・サービスの選択まで含まれます。本人が決めることを意思決定、それをできるよう周囲が手助けすることを意思決定支援といいます。